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インフルエンザワクチンは打つべきか?

インフルエンザワクチンは受けた方がいいかどうか。 一言でいうと、受けた方がいい、ということが言えます。 とくに、心臓病、肺疾患、腎疾患などを持つ人は、受けた方がいいでしょう。
今までかかったことがないから大丈夫、という人がいますが、私が調べた範囲では現在のところ、遺伝子レベルで「かかりにくい遺伝子」をもつことは証明されていません。 ただ、患者さん心理として、かかったことがないのにワクチンは嫌だ、というのも分かりまし、かかりにくい体質についてはまだまだ分からない部分もあるので、打たない、ということは別に構わないと思います。 他にも、ワクチンなど、体に何かを注射されるのが嫌だ、という考えを持つ方もおられるので、それも構わないと思いますが、高熱が出た場合には来院していただいた方がいいと思います。

さて、インフルエンザワクチンでできる抗体は、IgGが主で、血管内にできるため、ウイルスが引っ付く喉の免疫を司るIgAは基本抗体ができません(わずかにできるとはされていますが、米国でその問題を解決するべく、鼻に吸入して、IgAの抗体をつくる薬ができましたが、現在は推奨されていません)
よって、ワクチンをうっても「かかる確率は、うたなくても変わらない」と思っていただいていいと思います。 ただ、インフルエンザ脳炎、インフルエンザにかかってそこから肺炎になることを予防する、という観点から、ワクチン接種が望まれます。

効果が70%程度という報告がありますが、私自身の考えでは、「ワクチンをうっても、かかる確率は変わらないが、重症化しない」ということの方が大事だと思っています。

今年は11月初旬〜中旬(ワクチンをうって、2週間で抗体ができるので)が打ちごろだと思っています。 10月の今頃うっても構わないと思っています。

現時点の私の考えです。 「ワクチンをうつとかかりにくくなるよ」は、間違いではないかもしれませんが、かなり確率的に低い、と思ってもらっていいと思います。 医師間によって意見が違うと思いますが、私自身は、かかりにくくなる、というのは、症状が軽くなるので、自分自身がインフルエンザと思わないケースがある、と思う次第です。

ただ、うって悪いことはありません。 高知でも流行り始めているので、今年は早めに打つのがいいと思っています。