心臓・血管の疾患

聴診の基本(循環器内科ではなく、内科医として)

循環器内科は心音、心雑音、過剰心音を習います。 しかし、肺の音(呼吸音)や副雑音の方が、一般外来ではよく聴かれる音でより重要だと思っています。

聴診で聴かれる音の原因は、心臓にしろ、肺の音にしろ3つしかない、と私は考えています(人体が媒体として必要です)

①物質の振動 ②流体の速度変化などによって生じる圧力変動 ③物体の質的変化 です。

心臓の弁が閉まる音や過剰心音は①です。 弁の狭窄などの心雑音は②です。 心不全の初期にきかれるパチパチとした音は③です。

肺の異常雑音、副雑音はどうか。 喘息でも高度心不全でも聴かれる、ヒューヒューという音は②です。 痰が絡んでいる音は②ですが、痰がでていけば消失します。 肺炎では、②か③でその疾患がある程度鑑別できます。