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一宮きずなクリニック

 

ゴールデン・ウイークが待ちどうしい今日この頃です。

皆様、何か予定は立てましたか?

先日4月21日に抗凝固療法について、勉強会の講師を務めさせていただきました。

 

心臓には右と左、心房と心室で分けて4つの部屋があります。

「心房細動」とは、心房という心臓の上の二つの部屋が細動(細かく動く)つまり、震えている状態です。

左心房の内膜の方が右心房より血流がよどみ、血液の塊である血栓が出来やすいとされ、出来た血栓が脳に飛んで行くと脳塞栓(脳梗塞の一種)を発症することがあります。

その可能性を少なくするため、抗凝固薬という種類の薬を内服する必要がでてきます。血液をサラサラにする薬ですので、出血の副作用があります。 最も大事な予防法は血圧を下げておく事です。しかし鼻出血や血尿、皮下出血などの大事に至らない小出血に、なりやすい人を予想することは現在報告がありません。

 

私が調べた範囲では、2012年に蛋白質を摂取した方が心房細動に限らず、出血のリスクが少ない、という報告がありました。

そこで私が論文報告にも名前が入っている、四国で1,000例以上の患者さんを調べた結果を再解析したところ、筋肉量が少ないと小出血が多い、という可能性がでてきました。筋肉が作られるには、アミノ酸(蛋白質)の摂取が必要です。

 

小出血は大出血につながる恐れがあり、医療者も患者様も「心房細動だ」「じゃあこの薬を飲めば大丈夫だろう」だけでなく、適切な血圧のコントロールはもちろん、栄養のこと、運動をして筋肉をつけることが重要になってくるかもしれません。

 

※ここで間違いがあるのですが、なんでも運動、運動がいい訳ではありません。適切な食事・内服薬、心臓の治療などがされていないと、逆効果になります。

私は心臓リハビリテーション学会四国支部の評議員(心臓リハビリテーション指導士でもありますが、この資格は受ければ取得できる、あまり意味のない資格ですので)です。

心臓の専門でもあり、重症例も経験した運動療法の専門医に、どの程度の運動が良いのかを聞くのが最もいい方法です。

 


 

 

桜花も散り、葉桜の候となりました。皆様、いかがお過ごしでしょうか。

 

まだまだ9月と、先の話ですが、心エコーなどについて「第10回 瀬戸内エコーセミナー」の講師を務めさせていただきます。こういった話は半年以上前から計画されています。

 

以前、私がうけていたセミナーですが、講師を務めることになるとは、当時は思いもよりませんでした。

少しでもセミナー受講者の方の役にたつ、話が出来れば、と思い現段階から少しずつ用意しています。

 

さて明日は(この文章を書いているのが4/20なので4/21のことです)、「心房細動」の方が内服される、血液をサラサラにする薬の勉強会の講師をします。この話も3ヶ月以上前からあり、用意していました。

以前にも書かせていただきましたが、“人に何かを伝える” という行為は、自分のためにもなり、それが診療にいかせると思い、これからも勉強をかかさず、精進したいと思います。

 

 

 


花便りが各地から届くこのごろ、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

さて、最近は「脳卒中」という言葉を使う人は少なくなって来たと感じます。ちなみに、脳卒中とは脳梗塞と脳出血をあわせた言葉です。また「卒中」とは、突然起こること、の意味です。

当然、脳出血と脳梗塞とは全く違う病気です。血管が破れる事を脳出血と言い、血管が詰まる事を脳梗塞と言います。

昔は高血圧の基準があまく、いい薬もなかったので、脳出血が多かったのですが、最近は長生きの時代になり、脳出血にならない人が、動脈硬化を起こし、脳梗塞を起こす時代になってきました。

 

脳梗塞を起こす原因は「4つ」あります。3つという教科書もあるかもしれませんが、実臨床(救急医療の現場では)では4つです。

実際に3つだけを考えて、治療にあたる医師はいないと思います。

下記の①②③だけを脳梗塞の原因と思っている医師は、古い教科書を見ただけの知識を持っている可能性、実臨床に乏しい医師である可能性があると思います。自戒の念を込めて、2017年の私が考える脳梗塞は、

 

①脳内の細い血管が詰まる症状もないことがある、ラクナ梗塞(中高年の方でMRIをとると見つかる場合もあります。(CTでもわかる場合もあります。ラクナとはラクナ梗塞の時にしか使わない事が多い言葉です)

 

②脳内の太い血管が詰まる、アテローム血栓性梗塞。アテローム型粥腫が原因でその部分に血栓ができ、詰まった部分によって症状がでますが、分かりやすい症状としては、右手・右足が動かない、などです。アテロームには、皮膚に出来る粉瘤という良性のできものと、姿形が似ているということから、血管内ではコレステロールが主成分で血管にできる、“できもの”(中身がぐちゃぐちゃで柔らかいことが多いとされています)のことです。 ちなみに、粥腫から飛んだ血栓が他の部位に「塞栓」として詰まる場合もあります。頸動脈エコー(当院で検査できます)をすることで動脈硬化がわかりますし、MRIをしたほうが良いのかどうかの判断もできます。

 

③心房細動が原因で、心臓の中に血栓ができ、脳に血の塊が飛んで行ってしまう、心原性脳梗塞。症状は②と似ていますが、非常に重症になってしまうことが多いので注意が必要です。なぜなら②の場合はある程度、脳内の血管が、危険を察知していて、いざ詰まった時のための準備をしていることが多いのですが、心原性脳梗塞の場合はその準備が出来ないためです。 発作時の心電図や24時間心電図(当院で検査可能です)で見つかる場合もあります。時には心エコー検査で心房の機能がわかりますので、より注意して経過(心房細動が発症しないかどうか)を診ていくことがあります。

 

④脳梗塞発症時は原因がはっきりしないもの、もしくは後からわかるもの。例えば、心房中隔(心臓の4つの部屋のうち上2つの部屋の仕切り)にある、卵円孔開存が原因であったり、大動脈にできていた動脈硬化が脳の血管に飛んでいって詰まったり、血管炎(血管のリウマチのようなものです。実際に私は肥厚性硬膜炎というかなり珍しい病気で発症した、脳梗塞を診断し治療に当たったことがあります)などで起こる脳梗塞です。

 

 

正式な分類は、脳神経外科や神経内科の先生が詳しいと思いますが、循環器内科医でも④が鑑別診断に挙がらない場合、いろんな意味で「まずい」と思う次第です。普段の聴診や心エコー検査で意識をしてない、ということになるからです。

自分自身、いろんな論文をみたり、学会へ参加したりして、今後も勉強を続けていく必要があると思います。

 

 


多くの無床診療所では、高齢や疾患の進行で通えなくなった患者さんは診られないということが多いとおもいます。

 

当院は、私が理事を務めている上記のグループの診療所です。

そのため、通えなくなった患者さまに対して、介護保険を利用して、往診(訪問診療)や、施設への入所など「はい、さようなら」ではなく、シームレス(途切れのない)な医療、介護、福祉が可能で、その方のその時だけでなく、その後のことも責任を持って診ることができます。

 

ご高齢の方で、将来のことが心配な方は、当院で診療をされていれば、病状把握が詳細に分かるので、介護保険、適した施設へのプランが立てやすい利点があります。

 

今は体調に自信があっても、将来に備えることが重要と思います。いざその時になって、かかりつけ医が適切な施設との関連がないと、本人だけでなく、ご家族も困ることがあると思います。

 

そういったことも踏まえて、不安に思う方は、当院への診察をご検討ください。認知症に関しても、当院で診療ができます。(私は、認知症の相談医「オレンジドクター」の認定を持っています)

 

 

 


 

皆様は漢方薬というと、一般的な薬と違い効果があるのか?副作用は少ないかもしれない、粉薬で飲みにくい、などのイメージがあるかもしれません。

 

実際に漢方薬は、医師の経験をもとに使われていた経緯があります。現代でも機序は分かってないが、“とにかく効くから”という処方があることは否めません。

 

ただ最近、「サイエンス漢方」という考え方が出てきました。

 

漢方薬は、近年、科学的根拠(エビデンス)が集積されつつあり、腹部の手術をした後は、腸閉塞(ちょうへいそく:腸の動きが止まってしまい、嘔気・嘔吐がみられる)予防に「大建中湯(だいけんちゅうとう)」、食欲がない方にグレリンという食欲を亢進させるホルモンを上昇させることが実証されている「六君子湯(りっくんしとう)」、など、西洋医学ではカバーできない分野の薬として、東洋医学としての漢方薬というより、一般的な西洋医学の薬として内服していただく考え方を、サイエンス漢方と名付けた研究会が報告しています。

 

 

私自身、講演会を聴講したり書物で勉強し、またトップの方から、現在解明されている、疾患に対しての処方の根拠を解説したUSBをいただくことができました。

 

私が面白いな、と興味を惹かれたのは、今までは漢方医学専門の先生が、例えば舌を上にだして、その部分の静脈が怒張しているのを、漢方薬を処方して、「怒張が改善してますね」という流れや、脈圧や腹部の触診などで、処方を決めることが、「サイエンス漢方」では、「漢方薬の処方の敷居を高めているだけの行為の可能性がある」としている点です。(真っ向から否定しているわけではないのですが)

 

 

私自身も、漢方薬を西洋医学のの考え方で処方することは、非常に重要だと思います。例えば、「腸炎」に対して、従来の西洋医学では、点滴、整腸剤などの対症療法だったのですが、「桂枝人参湯(けいしにんじんとう)」は、腸の炎症を抑え、免疫力を高めることがわかってきています。これは非常に医師としては処方の引き出しが増えることにつながり、粉薬が飲めれば、患者さまにとっても良いことだと思っています。

 

 

一宮きずなクリニックでは、漢方薬を処方する場合は、経験に基づいた奇抜でない漢方の処方だけでなく、主には、科学的根拠に基づいた漢方薬を処方しています。

 

ただ、まだまだエビデンスが漢方薬には足りない部分もあるかと思います。

今後の課題が漢方薬にはあると思っています。

 

 

 

 


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