私が医師なので分かることを書きたいと思います。

まず、説明をしない、説明下手な医師がいるとします。 以下の理由があると思います。

・その検査内容・結果について医師が詳しくない、勉強していないこと

・患者さんからの質問をうけつけない場合(上記も含まれる場合があります)

・単に説明が上手くない、慣れてない場合

などでしょう。 私が患者の立場なら、お金を払って検査をしているのだから、結果はきちんと説明してもらうまでが、検査だと思います。 検査にお金を払っているのではなく、その後の説明の方が重要だと思います。 そういったことがあると、自分が気をつけようと思うと同時に、説明下手な医師にはかかりたくないな、とも思うのは当然だと思います。

当院では今年も6月と12月にペースメーカーチェックを行います。

12月の予定は、12/6(金曜日)と12/12(木曜日)の午後です。

もちろん通常の診療もしています。

ペースメーカーのチェック項目で重要なのは、

①電池寿命(交換時期) ②悪い不整脈があったかどうか ③ペースメーカーの設定の調節

などです。

そのときに、ペースメーカーのリード線の断線がないか、植え込み部分の心筋の様子などもわかります。

レントゲンで植え込んだ位置、エコー検査でリード線に血栓(血の塊)がついてないか、なども同時に調べることが重要です。

当院では定期的に勉強会をしています。 昔は注射で行なっていましたが、現在は内服薬でおこなえ、重篤な(危険な)副作用は報告されていません。 まだ内服薬のはっきりとしたデータは公表されていませんが、10人治療すると、10人中6-7人は完治、2-3人は治療後5年間は花粉症の症状がなくなる、1(-2)人は効果がない、という治療法です。 実に3−5年間の毎日の内服が必要で、1/10の確率で効果がないかどうかを予測はできないところが弱点です。 あとは、内服後最低1年間はアレルギーの薬も併用してもらう必要があります。

この治療によって、喘息が良くなったり、花粉症以外のアレルギーの発生抑制も期待できます。

治療前に7日かかるアレルギーの検査を血液検査でして、対象となるかどうかを決定しないと、治療できないこともあります。

この治療は開始時期が決まっており、10月から11月末に開始するのが適しています。12月でもいいとは思いますが、決まり事はありません。 ただ、2-3月など、スギ花粉がではじめている頃には治療を開始しないのが鉄則です。

最初の1週間は少なめの量を内服してもらい(最初に内服するときは、院内で30分症状がないかどうかを確認させてもらいます)、その後は通常量の薬剤を内服してもらいます。

この治療を行って良いのはキチンと勉強した医師のみとされていますが、そういったトレーニングをしていない医師が処方しているのをみて、当院で行うこととしました。

保険治療が効きます。 スギ花粉症で困っている方は今の時期の治療が適しています。

対症療法(アレルギーの薬など)で構わない、という方はそういった治療でいいと思います。 もちろん当院でも治療をしています。

ITはInformation Technology(情報技術)の略語であり、AIはartificial intelligence(人工知能)の略語です。 ITはインターネットなどを使い、パソコンでその情報を解析することで、AIはITを基盤にして、解析した情報を用いて予測をすること、と非常に簡単ですが言えると思います。

さて、ITは高知新聞にも掲載されましたが、特別養護老人ホーム「あざみの里」が四国で初めて全室のベッドをITのあるベッドにしています。これによって利用者の方が、ベッドから立ち上がろうとしていることが部屋を巡回しなくてもパソコンで分かるため、転倒防止に繋がり、介護する側にも負担が減るようになっています。

AIはまだ人工知能とは完全には呼べないため、AI技術、と言った方が正しいと思いますが、AIという言葉が一般化しています。AIは人間が教え込むことによって認識力を高めていき、特に画像診断の領域では実用化がされつつあります(さらに言えば認知症の分野でも研究が進んでいます) 例えばCT検査、内視鏡検査、そして心臓エコー図検査などです。蓄積されたデータから悪性所見、心機能などを予測し、その情報をリアルタイムで画面に表示ができ、人間が診断する補助となります。補助、ということを身近なものだと、車の自動運転などに応用されていますが、完全なものではないですよね。

日々聴診技術など身体所見の研鑽、論文を書いたり読んだりしながら、今後に繋がる臨床研究も重要と思います。 しかし一医療者の私としては、それだけに拘らず、積極的に活用することが求められる時代になってきたと思う次第です。

懸念材料としては、「インターネットを利用することから、個人情報の漏洩」があります。 これがきちんと整備されていないIT医療の産業には飛びつかないようにすることが「大前提」です。

医師のなかに、大学院を卒業し、その時の研究が認められたものを医学博士、と呼ぶ決まりになっている。 ちなみに、大学院は卒業できず、論文だけで医学博士になることもできるが、最終学歴は大学院ではなく、そういう場合を、論文博士、ともいう。 ちなみに卒業論文には甲と乙があり、大学に残った人は甲がとりやすく、外病院で働きながらの人は乙になりやすい。 ちなみに私は、四国子供と大人の医療センター前に徳島大学病院で働いていた頃にスキマ時間で大学院の講義にできるだけ出席し、出向したあとに2回授業にでればいいだけとしていたので大学院を卒業でき、さらに大学と共同研究をしていたため、甲の論文がのこせた。
ひどい大学、医局では、出向先の病院から帰って来たら、いつのまにか大学院卒業と医学論文が自分の名前で出されており、医学博士になる、という大学や医局もある。 全ては教授次第なのだ。 そういった不正を嫌う教授のもと研鑽・研究でき、担当の指導者にも恵まれ、さらには出向先の上司、同僚にも恵まれたのは本当に運が良かったと思う。 10年前は医学博士よりも専門医の時代だ、と、医師間でも言われていたが、最近はその専門医が非常に怪しい。 私が持っている心臓リハビリテーション指導士は、医師用につくられた問題ではなく、医師であれば知っていなくてはいけないため、看護師や理学療法士にとっては難しいかもしれないが(それでも簡単だろう)、医師は勉強しなくても100%合格する。過去1人落ちたそうだが、試験放棄でもしたのではないだろうか? 勉強しなくても合格する資格にみなさんはどう思うだろうか? 私は「信用のため」持っているが、高知県で唯一の学会評議員であることから、もう維持する意味はない、と思っている。 講演する時などに、略歴を座長がしてくれるのだが、超音波指導士や循環器専門医、海外留学経験などは良いが、心臓リハビリテーション指導士は、言われるとこっぱずかしい。 「そんな医者ならだれでもとれる資格を紹介する略歴にいれるか?」と言われてそうだから、最近は省くようにしているくらいである。
さて、私は一回りまわって、「誰の元で、医学博士になったか」の方が、「心臓リハビリテーション指導士」よりも重要だと思っている。 あとは、医者を大きな病院でしていて、湯船につかっていたかどうか(本当に忙しければドアをあけて、携帯が聴こえるようにして、シャワーを一瞬ですますはずである)、同僚からきちんとした治療をしていたかどうかの評価をもらえるかどうか、の方が大事だと思っている。 ここで格言。 大学に残る医師は教授だけ、 である。 教授以外はどこかの病院の勤務医になるか開業するのである。 ここでも格言。 楽な病院での勤務は、医師としての誇れる経験・キャリアにならない、 である。