これは、医療関係者用、と思われるかもしれません。 しかし、私自身、医者でなければ「身内が主治医にこういわれたけど、どうしたら、、、」と思うので、そういった方へ向けて書いている、と思っていただければ幸いです。

ラシックスという強力かつ日常でも通常使われる「ループ利尿剤」があり、体にたまった水を出すときに使います。 使い続けないといけない方もおられます。 「ループ利尿薬」は、水と同時にNa(ナトリーム)だけでなく、K(カリーム)も排出(尿で)してしまうので、マイナスイオン負荷である、Kが排出される代わりに、プラスイオン負荷である、Hが同時に排出されるため、体がアルカローシスになってしまいます。 さて、日常体内では体を中性に保つため、呼吸をすることで肺、つまり鼻・口から二酸化炭素をだして、アシドーシスになった体を中性にたもっているのですが、人工的にアルカローシスになってしまうと、呼吸をするのを人間はやめてしまい、人工呼吸器の呼吸に頼ってしまいます。 どういう方がそうなりやすいのか? それは二酸化炭素濃度で呼吸をしている肺が悪くない人ではなく、酸素濃度で呼吸をしている、慢性閉塞性肺疾患の方です。
「心不全で治療をしているけども、肺うっ血(肺に水が溜まっていること)は良くなったけども、もともとの肺の機能が悪いので管を除けると自発呼吸ができない状態です」

という説明(私はちなみにこういった説明をしたことがありません)があれば、こう言ってみてください。

「先生、ダイアモックスは使ってくださったのでしょうか?」、と。

循環器内科医や呼吸器内科医でもあまり心不全治療につかった経験をもつ医師は少なく、四国こどもとおとなの医療センターでは私が呼吸器内科専門医と一緒に超少量から使用し、その薬理作用から体をアシドーシス傾向にすることで、自発呼吸を促すことができます。 もちろん何百例もの使用経験はありませんし、そういった使用方法は「試しにやってみよう」という思いつきだけでしてはならない医療行為であり、呼吸器専門医との連携のもと使用し、自分自身一人でその調節ができる、というのが「経験」となりますので、おそらく聞かれた医師も「そういったことはしてませんし、あまりおすすめできません」と言われるかもしれません。 いろんな事情から使って経験がある医師でもしない方がいい、という返事かもしれませんが、言う価値はあると思います。

免疫力がおちて、帯状疱疹は発症します。 疲れ、ストレスが原因のことがほとんどですが、中には特に消化器癌で免疫力が落ちている場合があるので、「帯状疱疹は癌のサインかも」という意識をもってもらいたいと思っています。

当院ではその場で帯状疱疹かどうかわかるキットがあり、帯状疱疹であれば、内服薬、点滴などで治療するとともに、患者様の理解が得られれば、消化器癌を中心とした検査(胃カメラ、大便での大腸ガン検査、腹部エコーなど)をするようにしています。 実際に数%ですが、癌が見つかり、完治に至ったケースは数多くあるのです。
帯状疱疹の治療は皮膚科でもいいと思いますが、そこで治療を終えるのではなく、内科受診が重要と私は思っていますし、「それは常識」であると思っています(ここで格言、「帯状疱疹があれば癌を疑う」です)
だいぶ以前にも同様のことを書きましたが、重要なことなので、再度書いた次第です。

私は医師という職業は「特別」だと思っています。 もちろん他の職業をしたことがないのですが、「医師は仕事中と仕事外の時間のon と off がない職業である、たとえ開業医でも」と思っていますが、最近は、医師の考え方も社会のあり方で変わってきていると実感しています。

私が間違っているのかどうかはわかりませんが、仕事外の時間も仕事や、もちろん仕事のために体を休めること、に注意して日々を過ごすことは間違ってはいないと思います。

開業医は私の知っている限り論文を英文で書く医師は非常に少ない。 しかしこの作業をしないと、「医療の腕がおちる」という持論をもっています。 最新の専門の知識をup dateできないからです。

on とoff を切り替えることが悪いと言っているわけではなく、私の、いわば生き方、なのです。 これは変えられません。

私は徳島大学から最初は高知県も検討していました。 もちろん自分自身の親が開業しているので。

ただ、直接の上司が、「心臓カテーテル」「心エコー」「不整脈」「臨床研究」ができるようになり、「内科全般」ができるように「私がなったから」という理由に引かれ香川県に派遣が決まりました。 冗談で言われたのが、「先生はラーメン好きやろ? でも善通寺に行ったらうどんのほうがすきになるけん」と。

まさにその通りになってしまいました。 なぜあんなに美味いのか? 僕の予想ですが、出汁にいりこを使っているというよりも、麺にNa(塩)をより配分量を多くしているのではないか? と今でも思っています。

通常2年で大学に変えるか、違う病院に派遣が決定するのですが、異例の5年という期間その病院でいることが許されました。

その後、留学も決まり、ペンシルバニア州(東海岸)に推薦もしていただき、貴重な期間を過ごすことができました。 タフィンというインドカレーの店が最も美味しかったですね、米国では様々な国の料理が楽しめますが、もう一度食べたいな、と思うのはテイクアウトもできるタフィンです笑

「環境」や「地位」は人を変える、と思っていますし、実感しています。 循環器での責任者、主に心臓術前や術中の心臓エコー検査、心臓リハビリテーションではセンター長までしており、留学先でも自分が責任をもってする仕事を与えられていました。
国内留学もいいけども「海外に住みたい」という思いを持ちつづけ。それを発信し続けることが重要であるし、周りが認めないと国内留学も海外留学も行かせてもらえません。 そういった意味では、だらだらとした医師生活をおくらずに没頭したことがよかったと思います。

心臓リハビリと似ている部分があるのが、呼吸リハビリと思われがちですが、重症の慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者さんに対しては「リハビリをしない方がいい」という報告もあるのが、心臓リハビリと違う点です。 そういった報告は非常に少なく、「呼吸リハビリはどんな悪い人でもした方が良い」という報告が多数占めているのですが、実際はリハビリをすることで、余計に普段の生活で動けなくなり、逆効果になることがあることを、「論文」ではあまりかきませんし書かれていません(少数です)

私自身は、心臓リハビリをしている人の中で、呼吸機能が悪い方には別メニューをしたり、どちらかというと、その方の日常の「評価」をすることを目標としていました。 もちろん、軽症の方には良いことが多いことは明記させてもらいます。

運動だけではなく、食事の見直し(指導)、リハビリをすることによってどれくらい具体的に良くなったか、を「評価」するのが重要だと考えています。

呼吸器専門医(県外で本州の医師です)とも意見は一致しています。

私はそういった私の知り合いの大学病院(高知大学ではないのですが)での医師との、最も一致した意見ですが、何事も、「したことがないのに、専門です、で開業するのは詐欺行為で、医師としての資質にかける」ということです。
心臓リハビリもそうです。 大学病院、最終拠点病院で、重症例を経験せず、座学で「心臓リハビリテーション指導士」をとったから、「専門です」は、本州では許されない行為ですが、高知ではどうでしょうか? どうも許されているのが不思議です。 そういう資格を乱発する学会にも問題があります。
賢い患者さんになってほしいと私は思っています。 本州では患者さんが学会にいくことも多いので、7月の「優しい社会」に寄稿させてもらいました。 患者さんが自分の疾患の学会に出席すれば、自分のかかりつけ医の行動がわかると思います。 さらにいえば同系統(心臓リハビリは循環器なので)の診療所、つまり循環器はもちろんですが、内科に関しても、近くにはできない暗黙の了解があります。 近くに住む人はそういう事情を知らない方が多いと思います。 私は事情を知っているので、私が医者ではない場合、その近辺にすんでいたら、「違うクリニックが開業して欲しかった」と思います。 なので、そう思われないように逆に注意したいと思います。
開業医で循環器といっても、その中に専門が複数あります。 心臓リハビリは流行りだしたのが10年くらい前です。 それ以前から経験しているかどうか、2週間の経験(見学)しかしてなくても、「心臓リハビリテーション指導士」は医師ならば100%とれてしまう、全く意味のない資格ですが、患者さんは「専門なんだ」と思ってしまうことでしょう。
私はこういった開業を「標榜の詐欺」「スキマ産業」と思っています(自分に自身がないので、資格だけとって独自性をだそうとしているのです) 患者さんからその医師に質問してみるといいと思います。 質問内容は、「大病院で何年研鑽しましたか?」 「論文は英文で書いた経験がありますか?」 「まさか見学を経験といっていませんか?」 と質問してください。 その質問で、メッキが剥がれる医師は、四国には非常に多いのが現状です。 高知にもあるかもしれませんね。