当院院長は、医療法人大和会と、秦ダイヤライフの理事を務めています。 どちらも理事長(創設者)は父親の福田善晴医師です。 社会福祉法人の秦ダイヤライフの、「ダイヤ」は、ゴールド(金)、シルバー(銀)よりも素晴らしい輝いた人生を、との思いを込めてつけられた名前です。

本日は救護施設の最終の打ち合わせに、土曜日診察後に行ってきました。

一宮の方はご存知かもしれませんが、一宮中学校の横にある、「絆の広場」という特別養護老人ホームがあります。 その横に救護施設が作られました。 本日は一般の方も内部がみられるようになっていたので、15:30より打ち合わせを最終段階でしました。

一般的に「セーフティネット」と呼ばれる救護施設ですが、日本で最も住み心地のいいものを作る、という、父親の信念で内部は素晴らしいものとなっています。

高知にこういった素晴らしい施設があることは私を含めた県民の「誇り」だと、私自身思っています。

「高知は酒が文化で、いくらでも県民が消費して、経済の活性化をしないといけない」という人がいました(ちなみに私は酒を飲み会でも絶対に飲みません)
私は大反対です。 飲みたい人が飲めばいい、医師の視点からアルコールが良いわけはない、アルコールはむしろ「高知県では飲まないほうがいい」というスタンスを推奨した方がいいと思います。 飲み屋をしているひとや、お酒に関わる仕事をしている人は経済的に困るかもしれません。

ただ、間違った文化を継承するのが正しい、と思っている県民が多い、その県民性を正さなくてはいけない、と思っています。

高知は、「福祉」の分野が素晴らしい、という県だと、「お酒が美味しい」よりも、仕事も増えるし、栄えると思っています。

を25年前に予想した雑誌が「ニュートン」 徳島大学の医局の先輩である、現在は香川白鳥病院の不整脈科で勤務されている日浦先生からおしえてもらった雑誌です。 「これは読み終わったから置いていくよ、興味をそそられるよ」と置いていった。 その影響で今のクリニックには「ニュートン」を置いています。 最近は「不眠症」「認知症」などのこともありますが、「宇宙の法則」「ヒモ理論」なども書かれています。

ちなみに3000年の人間は、自分では動くことが少なくなり、下半身は退化してほぼ歩けないが機械を利用して移動する、左脳が発達して右脳は退化するので、頭蓋骨が非対称になる、という記事でした。

私は「未来を予測する」ことは非常に大事だと思っています。 できるだけ待ち時間を少なくする工夫はしていますが、クリニックに「ニュートン」を置いてあることはまずないと思いますので、手にとって見てみるのも面白いと思います。 一度手を伸ばしてみてください。

私は、「一歩踏み出すこと」だと思っています。 不安な気持ちを解消するためには、何かをすることが大事だと常に思っています。

では、安心を得るためにはどうすればいいのか? それは常に最悪のことを想定することだと思っています。

医師はそういった考えで、自分の技術を高め、最悪の事態について勉強しているものだと、自分に言い聞かせています。

しかし1年前私個人と関わった企業は、一歩踏み出すこともせず、最悪の事態も想定しない会社でした。 こういった企業は何を考えているのか不思議です。 おそらく潰れるでしょう。 高知ではやっていけない会社だと思います。 不安要素ばかり抱えている企業と契約する人などいないからです。

医療はサービス業ではありません。 それを踏まえた上で、招待客として出張先のホテルに泊まった時のことことですが、部屋の不具合があり、シャワールームで私が怪我をしました。 そのことを23時だったのですがフロントに伝えると、早急で誠実な対応がなされました。 私が思っていた以上のことをしてもらったので、かえって恐縮してしまった次第です。 「ホテルマンとしてマニュアルなどがあるのでしょうか?」と聞くと、「いえ、マニュアルは限られていますので、今回のように予想できないことがあれば、考えるよりお客様にとって何が最も適切な対応かを考えるよりも先に行動にでるように、体に染み付いています。 それよりもこの度はすみませんでした。 今後不具合が生じないように気をつけるように徹底します」ということで、私は、ホテルの不具合で怪我をして怒る、という感覚はまったくなくなり、むしろ感動して、今後もそのホテルに泊まりたい、と思いました(ちなみに招待客でなくても、当然同じ対応を必ずする、ということでした)

高知の企業はサービスが非常に迅速で人情味がありますが、私の経験ですが、高知にきている大企業(の一部だとは思いますが)全く責任感がありません。 我々町医者も高知の企業と言えますので、患者さんのことに責任をもつことが大事だと思って日々診療をしています。

医療とホテルのような「商売」とは全くことなるので、一概には言えませんが、学ぶべきこともある、と感じた次第です。

 

孤独が及ぼす影響は「皮膚の下に入る」 という知見です。  2016年の論文(Social relationships and physiological determinants of longevity across the human life span)でも、「社会的なつながり」と「心臓病や脳卒中、癌のリスク」の因果関係を証明しています。

その研究グループは「社会的なつながり」を「広さ(社会的結合)」と「質(社会的サポート)」に分けたところ、10−20代と60代後半以上の方健康には「質」、30-60代前半には「広さ」が必要とまとめています。

確かに若い世代と高齢者の、「引きこもり」と「閉じこもり」には、サポートが必要だし、仕事をしたり、子育てをしているときは、周囲の人との助け合いが必要になっていると思います。

医療だけではこういった問題は解決しないでしょう。 2000年に介護保険が始まりましたが、その前から私の父親である、福田善晴医師はこういった流れを予測して、福祉と医療をmixさせた街づくりを進めていました。 そしてそれは今も続いています。 偉大な父親ですが、「職員は家族」「困っている人は助ける」というスローガンを持ち続けており、私が最も尊敬する人物でもあります。 おそらく日本一、もしくは世界一の名医でしょう。 私はすこしでも近づけるようにまた、肩をならべて同じレベルで話ができるようになるのが昔からの夢であり、実現しようとしていることでもあります。 父親が偉大でなければ私は努力しなかったでしょう。 超えなければならない壁が高すぎるので、勉強し続けなければならないのは、辛いことではなく、「誇り」をもって研鑽できることです。