心臓リハビリテーション

学会の決めたガイドラインをも疑うことが大事

本日、開業医としては異例の御推挙をいただき、支部幹事として「心臓リハビリテーション学会」に、幹事、座長、演者(開業医では唯一演題をだしました)として出席しました。

座長をするにあたっては、担当するセッションの演題の勉強をする必要があります。

今回の学会としては、「心不全パス」(パスとは、決まった治療を日程を決めてする、ことです)がおもだった気がします。 あとは、学会が推奨する医師主体ではなく「多職種でのカンファレンス(例えば週一回の話し合い)」などが当然のように発表されていました。

心不全パス、については完全に決まった治療をするわけではなく、個別、ケースバイケースでパスの内容を変更するのは当然のことですが、この「パス」にこだわり過ぎるのもよくないかな、と思います。 私個人は、心不全パスに不備があったときに、今後のパスをどんどん変更するべきだと思っています(もちろん、そういったことはされているとは思いますが)

あとは、大病院では、多職種でのカンファレンスが当然のようにおこなわれている時代ですが、私が四国こどもとおとなの医療センターで勤務しているときは、集中治療室にいる患者さんは毎日朝一番にカンファレンスに出ていましたが、慢性期になった心リハをするようになった患者さんに対しての、カンファレンスは意味がない、と思っていましたのでしていませんでした。 それよりも、その日に担当した看護師や、私個人が心リハ中に見回ることで、その日にカンファレンスをすます、ということが、医療者の負担も減らすし、なによりも患者さんへの対応が早くなるからです。 現在もそういったスタイルがいいと思っていますし、診療所レベルではそちらの方がいいと思っています。

よって、ガイドラインは、大病院と診療所のダブルスタンダードがいいと思っています。

なんでも「ガイドラインに書いてあるからそのとおりに」では、ガイドラインが改定されるまで患者さんが恩恵をうけることがありません。 自身で研究をして、日々の診療をアップデートするべきなのです。