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一宮きずなクリニック

いわゆる裏方に徹する人がどれだけ優秀か、にもかかってくる。 国立病院機構にいた頃、我々医師の給料は相場としては相当安く、時給にすると500円は確実に下回る、いや200円くらいなんじゃ、と思う日もあった。 まぁ使う暇もないのだが、、、

すごく数字にも強く、世間も知っている先輩医師がいた。 国立病院にもよるだろうが、裏方に回ってくる人は優秀な人もいれば、公務員にとって病院勤務は自分で稼ぐことをしなくていいのでとりあえず左遷させられた人もいる、というのである。 なぜなら、国立病院の裏方(まぁ医師もふくめ全てそうなのだが、医療従事者は実際に転勤もすることがあるので少し事情は別である)は自分が働かなくても医師や看護師が働いた金額で評価される人たちである。 天下りでその病院の裏方トップに立っている人もいた。 そういう人は謙虚さがない。 それを通り越して愚かだな、と思わせる場合もある。 人一人を大学病院ばりの手厚い医療で救った時のことである。患者さんにしてみればだいたいそういった生き死にの関わる病気で運ばれてきた場合、だいたいが高額医療になり、金額は変わらないが、病院の持ち出しが多い(つまり国に請求できない)が多くなった治療をしたことがあった。 使ってもいい最高の薬だが、使いすぎると国はお金を出さないよ、という訳である。 結局、そういうのを決めるのも医師であるので、こういう場合で仕方がなかったと書類を提出すれば大丈夫な場合が9割であるし、なにせ人の命がかかっているのだ。 そういった現場の事情など知らず、医師と裏方が集まる会で、私を例にして、「ここは大学病院じゃないんだからね」と発言したことに対して、先輩医師が、「じゃあ死んでも良かったのか? そもそも我々医師が働くことによってこの病院は成り立っている。 そこから給料をもらっていることを忘れるな。 あんたは公務員だから分からないだろうが、一般病院では当たり前のことで、現場の人間に対していう言葉ではない!」と気持ちを代弁してくれたのを覚えている。
それぞれの立場を知りながら、わきまえながら仕事をしないと、いけない。 私は、善通寺病院に赴任したときに患者さんが私の外来にくるのは、なにも私を求めているのではない、この大きな病院だから来るのだ、と思って働いていた。 そういう考えになったのは、私が研修医の途中で、実家の診療所で父親と一緒に2年間働いたからだ。 「若先生」と言ってはくれるが、患者さんは私の親父を頼っているのである。 その後、技術的な習得は他の医師よりもスタートは遅れたが、朝から次の日の朝までを働く根性論で、心配していた技術の習得は他の同じ大学をでた医師を大きく追い抜いた。 むしろ遅れを取った時に、親父の背中をみて教わったことの方が大きかった。 今も医師ができない仕事をする、のはいいが、調子にのるのはどうかと思う裏方の人に、勉強不足なまま適当な発言をしないこと、を説いた。 医療は数宇だけでは計れないのである。 そんなことも分かってない人が優秀な訳はない。 結果を残すことよりもその過程を重んじて欲しいと、一医療人として思う。


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