心臓・血管の疾患

インフルエザがまだまだ猛威を振るっています、その時の聴診の技術が重要です。

私は喉の奥をみて、真っ赤に腫れていなくても、インフルエンザの所見があれば、インフルエンザ迅速キットが陰性でも、その方の状況や症状で、インフルエザと診断することもありますし、インフルエンザではない、細菌性の咽頭炎、気管支炎と診断することもあります。

ところで、聴診器を当てない内科医は、医師としての資質が疑われます。 インフルエンザの診断がついた方で、聴診器で、心臓の雑音が聞かれたので、治った後予約で来てもらいました。 心臓の超音波検査をすると、検診では「心臓は異常無し」と言われていたにもかかわらず、「肥大型心筋症」+「大動脈弁閉鎖不全症(中等度)」が見つかりました。

聴診器は当てるだけでなく、心臓の雑音や、異常心音を、「ある」と思って探しにいくことが必須です。 今までされていなかったのだな、と思った次第です。 すぐに治療が必要な状態でした(実は最近、同様の患者様もいました。 風邪などで他院で心臓の異常を聴診で言われてなかったそうです)

インフルエンザかどうか、だけでなく、詳細な聴診技術がなければ、その時はいいかもしれませんが、将来の「突然死」に関わってくることを知っておいて欲しいと思います。