投稿者名『G』というハンドルネームは、インターネットスラングで“ゴキブリ”を指すことがあるようです。
そのような匿名レビューは誠実さを欠く行為と見なされ、既に法的手続きを開始しております。
名前と電話番号を残されている方から、内容が書かれていない低評価をネット上でいただきました。 当院ではホームページに書いてあるように、基本予約制であり、当院が対応できる症状ではなかったり、時間的にも対応が難しい場合は私の判断にて来院をお断りさせていただくことがあります。 その当院のガイドラインに沿ってお断りの返事をさせていただきました。
個人の名前を出すことは致しません、が、過去同様のことで、私からは全く個人情報を出すことはなくても、数ヶ月後に法制度によって周囲に知られることになった方がいます。 今は対応を検討している最中です。 早めに低評価を消すこともご検討いただけると幸いに存じます。
肺炎球菌ワクチンには、従来のニューモバックスと、近年接種ができるようになったプレベナーの2種類があります。
プレベナーは一回接種すれば再度摂取しなくてもいい、とされていますが、その理由はニューモバックスと違い、強い免疫を作る効果があるからです。
プレベナーについては1回摂取したらもう一度プレベナーを摂取しなくてもいいという報告があります(What is the new recommendation for 13-valent pneumococcal vaccine in elderly adults? 2020年の論文です。この論文ではニューモバックスを摂取していた人は同じくニューモバックスを続けることを推奨しています)
どちらがいいか? これは非常に難しいことですが、強く免疫が作れることから、プレベナーを以前ニューモバックスを摂取していても選択した方がいいように思われますが、様々な報告があるため明確な正解はありません。 私見ですが、プレベナーを摂取し、次(5年後)はニューモバックスを摂取するのが免疫が強くなるのでいいと思われます これは補助金を使って摂取する場合の話になります。
帯状疱疹ワクチンには、(弱毒化)生ワクチンのゾスタバックスと、不活化ワクチン(厳密には組み替えサブユニットワクチンです。季節性のインフルエンザワクチンが不活化ワクチンです)のシングリットの2つがあります。
どちらがいいか? の問いに対する私の意見ですが、シングリット1択です。なので当院ではゾスタバックスは置いていません。
理由としては、「有効性」「持続性」「推奨度(ACPI(米国CDC(Centers for Disease Control and Prevention:疾病対策センター)傘下の 「予防接種実践諮問委員会」(Advisory Committee on Immunization Practices)の略称です)などで第一選択となっています)」の3点があるからです。 デメリットは金額が高め、ということや、間隔をあけて2回打つこと、となります。 以下に表にまとめたものを示します。
生ワクチン | 組換えサブユニットワクチン | |
---|---|---|
ゾスタバックス | シングリット | |
接種回数 | 1回 | 2回(0ヶ月と2~6ヶ月後) |
リアルワールド(市販後の結果) | 10年後には 発症リスクは15% | 2年後で発症リスクは70% |
帯状疱疹発症予防 効果 | 51%低減 | 50–59歳で96.6%低減、≥70歳で91.3%低減 |
PHN(帯状疱疹後神経痛)予防効果 | 66.5%低減 | 88.8%低減 |
持続性 | 3~4年で効果減弱 | 4年以上高い有効性が持続(7年までデータあり) |
安全性/忍容性 | 接種部位反応少ない | 接種部位疼痛・発熱など反応性高め(70%以上)だが一過性 |
推奨度 | ACIPで「第一選択」 |
肺炎球菌ワクチンと同日に接種してもいいか? ですが、基本問題はありません。 同じ場所に注射をしないことが前提です。 しかし、やや副反応が強くでる可能性は示唆されています。
同日に2つのワクチンを打つのに抵抗がある場合は1-2週間明けて打つのがいいでしょう。
当院では頸動脈エコーも甲状腺エコーもどちらもしますが、頸動脈エコー時に偶然甲状腺が見え、経過を見た方がいいような場合があります。 エコー機器の設定を変えなければいけないので別の時に甲状腺のエコーをすることになることもあります。
ただ、頸動脈エコー時に見えた甲状腺結節は機器の設定を変えてもサイズは同じだった、という報告もあるため(The significance of incidental thyroid abnormalities identified during carotid duplex ultrasonography, 2005年の論文です)、小さな結節なら次回の頸動脈エコー時に「ついでに」甲状腺も見ておきましょう、ということもあります。
偶然見える確率についても論文が私が調べた範囲では少数ですが複数あり、1%から45%まで幅が大きなものでした。傾向としては多施設(大きな病院が持ち寄ったデータ)の研究や人間DOCでの報告では低め(Prevalence of Thyroid Incidentalomas from 1995 to 2016: A Single-Center, Retrospective Cohort Study, 2019年の論文で0.84%の指摘率)、単施設(1つの病院でした研究結果)では見つかる可能性が高い傾向(The Significance of Incidental Thyroid Abnormalities Identified during Carotid Duplex Ultrasonography, 2005年の論文で9.4%で偶然甲状腺結節が指摘された結果)があります。 この理由についてまとめた報告はありませんでしたが、おそらく大きな病院で血管を見ている検査なので甲状腺までは見ない決まりがあったり、DOCなどでは評価項目に入っていないのでレポートに書く欄がない可能性があると思います。 大体まとめると10-15%で頸動脈エコー時に甲状腺結節が見つかる可能性があるようです(CT検査などはもっと高確率)
頸動脈エコー時では甲状腺結節の大きさは甲状腺エコーと同じ精度、とされていますが、悪精度(癌の疑いがある所見)は大きさだけではないため、頸動脈エコーやCT検査で「偶然」見つかった甲状腺の疾患は甲状腺エコーをした方が良さそうです(偶然見つかった甲状腺結節について経過をみた結果10%未満で組織をとる検査をすることになった、という報告もあるからです)