私は医療を「ドラゴンボール」で例えると、悟空が気を感じ取るように、聴診器という拳で患者さんの病気を知る修行をしてきました。 しかしそれだけではフリーザのような強敵には通用しないことも同時に分かりました。
だからこそ私は、心エコー図検査、腹部エコー検査、などの各種エコー検査や、胃・大腸カメラ、嚥下ファイバーでの嚥下評価、という かめはめ波、界王拳などの必殺技を駆使するための修行も重要視してきました。
そういった、問診や聴診などの身体所見に加え、検査の精度を高めることで、フリーザが変形して強くなる前にやっつけることが、医療では、こと開業医では大事だと思います。 悟空のように相手が強くなるのを待つのが正解ではありません。
さらに最もドラゴンボールの世界で大事なものは、最強の技、ではないことも医療の世界ではあります。 患者さんの不安を和らげ、活力を回復させる“仙豆”だと思います。
私は医師として、検査だけの技術者(戦士としての戦闘力)だけでなく、仙豆というものの力をより発揮できるように、修行・研鑽していく必要があると思っています。