心臓・血管の疾患

ACE阻害薬の使い分け

現在使用されている薬は、レニベースとタナトリル だけではないでしょうか? たまに、コバシルを使っている先生をみかけますが、私は使いません。 薬には添付文書という薬の効能書きがあり、血圧を下げる以外に、レニベースなら慢性心不全の改善、タナトリルなら糖尿病性腎症 に 効果がある、とされていますが、所詮は薬屋さんが無理やりつけた効能ですのであまり気にする必要はないとおもっています。 それよりも論文の数です。 私自身は心不全に多くの論文があるレニベース(副作用の咳も少ない)を飲んでもらいます。 タナトリル は咳の調節にいい(誤嚥時に咳がでる)、という報告があり、誤嚥性肺炎にはいい適応だと思います。

つまり、ARBという似た新しい薬を使わないのなら、心不全に対してはレニベース、誤嚥性肺炎も考えられた場合にはタナトリル がベストなチョイスだと、徳島大学やその関連病院では教えられ、実際に臨床研究にも参加した経緯や論文からどちらも使用していますが、大きな差はない、という論文もあります。 その人にあった薬が望ましい、と思う次第です。