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下の血圧(拡張期血圧)

収縮期血圧(上の血圧)と違い、下の血圧は測定しにくくばらつきが上の血圧よりもあります。 これは血圧の測定方法に問題があり、人間が測っても機械が測っても同じです。 カテーテルなどで観血的にみないと実測値に近い値はわかりません。

下の血圧重視、という医者もいるかもしれませんが、私自身は上の血圧をより重視しています。

理由は2つです。1つは上の血圧で臓器障害が起こりやすい、ということです。 2つ目は年齢によって、下の血圧は下がってきてしまうからです。

下の血圧を決める因子については諸説ありますが、「体液量に依存する」という説がただしいと思います。 血圧に関係しない細い血管の動脈硬化だ、という説もありますが、本質は同じです。

お年をとると、細胞量が減るので血液量が減り、太っている人は脂肪細胞が多いので血液量が増え下の血圧が高くなるのです。 その証拠に、拡張期の血圧が下がる代表的な疾患に、大動脈弁逆流症 があります。 収縮期は高くても、血液が心臓内にもどってしまうので、上の血圧と下の血圧が大きく開くのです。 つまり肥満がなく、若いのに、下の血圧が高い人は要注意とは言えると思います。 ただもう一度書きますが、下の血圧は非常に計りにくいのは事実です。