心臓・血管の疾患

高血圧の薬の選択は医師のセンスが試される

留学時に基礎研究を学びに(もちろん日本でもできますが、海外に住む、ということと同時にしたかったことです)行き、そこで例え血圧が高くてもアルドステロンなどが少ない遺伝子操作されているマウスは心臓、心臓を栄養する血管、大動脈、腎臓の組織や動脈を色をつけて顕微鏡でみると明らかに臓器障害がおきてないことがわかります。

血圧を下げることも大事ですが、アルドステロンというホルモンが多量に分泌される場合の高血圧にはARB(やACE-I)が向いていますし、心不全なら8月下旬に処方ができる「エンリスト」という薬がいい、というのを「実感」しました。

その患者さんにあった薬を投与しないといけません。 なんでもARBなら同じ、ではありません。 自宅血圧で夜の血圧を知らずにディオバンは意図がわかりません。 夏になり、臓器保護は守りつつ尿酸が高いなら尿酸も低下させるニューロタン(やアバプロ)は良い選択です。 とりあえず現存高血圧、という情報だけなら、ミカルディスがいいと思っています。 もちろん色んな論文があるブロプレスや、血圧低下作用に優れるオルメテックも悪くはないですが、その人にあった、また時期によって容量なども変更することが重要です。

10年間、病院血圧だけ測定し、アムロジン2.5mgだけ処方されているかたが初診でこられ、自宅血圧を測定すると160-170の人がいて、これは、、、と思った次第です。

私は大病院に紹介するときに人を選んで紹介するようにしています。 大きな病院だから誰でもいいわけではありません。 自分が大きな病院にいたので、当然そんなことはわかります。 最も優れた医師に自分にかかってもらっている患者さんを診てもらいたい、と思っています。 また私自身も大病院から選ばれるように研鑽しないといけないな、と思っています。 大学病院や大病院にいるときに、この開業医の先生では駄目だ、というのが実際にあったので。