ブログ

胃カメラの間隔

まずは、①ヘリコバクターピロリが感染している(薬のアレルギーなどで除菌できない、または除菌失敗例)、②除菌治療後の慢性胃炎の度合い、③ピロリ菌に感染していないが慢性胃炎がある、④慢性胃炎がない、の4パターンに別れます。

ちなみに、名前の由来は、ヘリコが螺旋を意味します、ヘリコプターなどもそうですね。 ピロリ、はラテン語で胃の出口をピロルスからです、ピロリ菌は最初感染するときは、この胃の出口から感染するとされています。 1982年に正式に発表されました。

①や②のパターンの胃の状態の方は1年毎が望ましいでしょう(特に①は1年毎が重要です) 2年でいいというのは、特に取り決めがあるわけではなく、除菌が成功し、胃の粘膜が綺麗な場合で、ポリープや、食道などに経過を見なでいい場合に限ると思います。それ以上は間隔を開けてしまうと、早期胃がんでみつかる可能性が少なくなり、進行胃がんで見つかる可能性が高くなり、寿命に関係するからです。 ③も慢性胃炎中の「わずか」〜20%と報告されていますが、その20%のなかにはピロリ菌すら住めなくなった悪い状態の胃、も含まれていますので1(-2)年毎が望ましいとなります。 医学は確率の学問で100%はありませんが、医師によって意見が分かれるのは、「決まりごとが現在ない」からです。 2年あけていい、という根拠は実はありません。

最後に④の方ですが、5年後でいい、と言われる方も多いようです。 タバコの量や、飲酒のことは聞かれましたか? 以前も書きましたが胃カメラという名前がよくないのです。 逆流性食道炎や食道ガンのリスクがある場合は5年空けない方がいいと思います。

あとバリウム検査は意味がないので(色んな意味で)やめましょう。 当院では胃の動きを止めるための肩の注射(緑内障や糖尿病があると胃が動いたままで見るのが以前でした)をせずに、胃の動きをとめる技術で検査しています。

寝ながら大腸カメラ、はいいと思っています。 私もそうしていました。 また心臓超音波を胃カメラのように飲んでもらう時も長時間になるときはプロポフォールかミダゾラム で寝てもらった状態で検査をしていました。 しか3年前に、高齢者の1割に誤嚥性肺炎を実は起こしている、という報告をみました。 寝るための点滴には、上記2つとセルシンがありますが、心臓の力を弱らせる可能性があるプロポフォールを私は四国こどもとおとなの医療センターでは他の医師が使っていても絶対に使用していませんでした(特別使ってはいけない、とはされていませんが、麻酔科では常識の事実です) 心機能がわかっていて、プロポフォール(マイケル・ジャクソンが死亡した原因で、彼は「My Milk」と呼んでいた、白い注射です)を使用するのは問題ないと思います。 胃カメラなら心エコーと違い、吸引ができるので、誤嚥も起こさない可能性が高いし、今のところ報告はありません。 当院では、完全に寝てしまうより(それでも寝てしまう人もいます)、ストレスをとって、少しうとうとする状態で、もちろん心電図でモニターしながら、酸素がきちんとすえているか、をチェックしながら「咽頭・喉頭・声帯・食道・胃・十二指腸 カメラ」をすることも可能です(ただ そういった状態でする場合は自分で車の運転をして帰るのは危険です)