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心臓リハビリテーションをバレーボールに例えると、、、

相手コートにボールを叩き付ける、脳をはじめとする全身の組織に血液を供給する、のはアタッカーである左心室になり、左心室に血液をトスするのが、セッターである右心室ということになります。 右室に血液をくみ上げる、レシーバーの働きをするのが、筋肉の収縮(muscle pump)です。 心臓リハビリテーション(心リハ)で、有酸素運動をすることは、酸素の受け入れを容易にする治療であるため、相手チームのブロッカーを減らすことになります。 Fontan手術でほぼ右心機能がない症例もあります。 しかし、運動療法をしていれば、QOLが高まるという報告があります。 つまり、心リハで、筋トレ(レジスタンス・トレーニング)をすることはmuscle pump をきたえ、セッターがいなくても、アタッカーが打ち易いレシーブを上げることができる、と言い換えることが出来ます。 その他、塩分制限はセッターとアタッカーのシューズを軽くて良いものにする、など色んな表現ができると思います。

心エコー検査と握力で、どれくらいの能力が、アタッカー、セッター、レシーバーにあるかが分かります。

高価な機械がなくても(その機械で超重症例から軽症例までの研修をするという)知識があれば、心リハを実施することは可能です。
私は「四国こどともおとなの医療センター」で立ち上げた「心臓リハビリテーション部門」で高価な機器を購入し、研修をして、さらにその機器は当院関連の、福田心臓・消化器内科にも同様に存在します。 しかし、その機器だけが全てではありません。 前述のように、心エコー検査と握力測定で、どのような運動療法がいいのかが分かるのです。 「当院には最新の心リハの機器があります」と宣伝するような行為は、知識がない証拠だな、と私は思います。