コレステロールや中性脂肪の疾患

悪玉コレストレールと善玉コレステロールの一番の違いは「大きさ」

高知でも香川に2週間ほど遅れ、流行まではいかなくても、ぼつぼつとインフルエンザ罹患の報告が入ってきます。 インフルエンザワクチンは、その人の考え方や病院に来れる日程もあると思いますので、打つ時期が「この日がいい」という日はありませんが、注射してから2週間で抗体ができるので、うった次の日はワクチンの効果はでませんのでご注意を。

さて、悪玉コレステロールは、LDL、善玉コレステロールは、HDLと検査の表に書かれています。 当院では検査の値にメモをして渡すだけでなく、私が書いた「大まかな血液検査の見方」をつけて、解説して両方お渡ししています。

LDLの最初のLはlow、つまり小さいということ、HDLのHはHigh、つまり大きいということです。 小さいコレステロールは血管の内側に傷がはいると、そこに入り込みます。 そして動脈硬化を引き起こします。 大きなコレステロールは中がスカスカなので、「引き抜き能(英語を直訳するとこうなります」といって、動脈硬化の部分から、悪い物質を引き抜いて、肝臓に持って帰って分解するようにします。

最近の動脈硬化ガイドライン(他にも、循環器ガイドライン、高血圧ガイドラインなど多数あって、辟易しますが、とりあえず、「心臓リハビリテーション」ガイドライン以外の、循環器ガイドラインは信用がおけます、一般の方でもみれます)では、相当LDLが高くても大丈夫、なようなことを書いていたりしますが、この数値が3ー5年毎にコロコロ変わるので、現場は本当に困ります。 もちろん根拠があってのことでしょうが、私はLDLが140以上の人で、頸動脈のエコーをして、血管年齢を推定しますが、ほぼ全員が血管年齢が実年齢よりも上です。 つまり、LDLが高くていいことは一つもないと思います。 循環器ガイドライン以外のガイドラインは、取り敢えずの指標で、患者さん個人個人に合わせた治療が必要だと思っています。