「心療内科」という範囲なら、内科でも診断・処方が可能です。 もちろん精神科が標榜するときに、精神科では入りにくいので「心療内科」を標榜することもあるでしょう、もちろん専門性が高いのはいうまでもありませんが、軽い症状なら内科でだした処方と全く変わらないこともあります。

私は今まで20年医者をやっていて、「内科」や「外科」の能力と、「精神科」の能力を併せ持った医師をみたことがありません。 バスケットボールの神様、マイケル・ジョーダンでさえ野球は下手でした。
考え方が全く違うのです。 精神科の先生も内科の分野には口出ししないし、僕らも精神科の処方に口出すことはありません。 どっちもする、は、この先も無理でしょう。 医療は細分化して来ていているので。

上記は医学書のタイトルです。 1/18に中外医学社から出版され、著者である私のもとに10冊送られて来ました。
これで雑誌に寄稿したものや共著したものを除くと、34歳から執筆業をし始め、8年間で3冊目の医学書を、完全商業出版で世に送り出すことができました。 いつも何かを執筆していた感じです。 12月末に執筆活動を一旦終了させ、企画されたり、しているものを一旦寝かせておき、また再度構成を練っておくようにしたいと思います。 と、言いつつも、隙間時間にちょっとずつ書いています笑

さて、今回の本ですが、医学書といっても推理要素、恋愛要素、旅行記要素を叙述トリックで書く、というスタイルを出版会社が受け入れてくれました。 実は違う会社同士ではありますが、一人だけパラレルワールドで活躍するキャラクターもいます。 そういった小ネタも用意して書きました。 これで心エコーが少し理解できた、はもちろん、エピソード部分が面白かった、などの感想があると作者としては非常に嬉しいものです。
最後に、3冊ともロイヤリティー(印税)は全て寄付することを明記しています。 これは3.11の震災のときに私の後輩などが実際に被災地で働いているときに私は香川県で働いていたので、何か力になれれば、と思い決めたルールです。 それが執筆する力にもなりました。 自分のために、だけでは、今日はあと1時間、とならないところを、夜の4時まで没頭してしまった、ということもありました。
アマゾンでは1/26発売のようですが、中外医学社のHPではすでに発売しています。
僕自身が書いた本はベストセラーでなくても、長く愛されるロングヒットを狙って書いています。 前著の「恋する心エコー」シリーズは9年目になりますが、いまだに売れ続けています。 固定のファンもいてくれているようで非常に嬉しく思います。 今回の「レポートを書きなさい」も長く読んでいただけるように、不変的ことを書いたつもりです。
興味があれば、是非。 心エコーをしていなくても、医療関係者なら「あー、そういうことなのね」とか、心臓病をもっている人が心エコーをされたときに、質問ができるようになるように出来るだけん難解な言葉や言い回しは避けました。
ではこの本が、心エコー・ワールドに入る鍵となることを願いながら。

テトラサイクリン(日本で一般的に使うならミノマイシン)を長期投与されていた患者さんは新型コロナウイルス に誰一人罹患していない、という報告があります。 テトラサイクリンがコロナウイルス が細胞に感染する際の物質を邪魔する働きがあることは動物実験レベルでは分かっています。 今までの常識がどんどん変わって来る可能性があります。
「MRIに対応したペースメーカー」が普通になったりしている時代ですので、「抗生物質は細菌にしか効果がない」という問題に対して、明確にバツ、と私は現時点では言い難いかもしれないので、医学生の試験にもでそうな気がしません。

最近は感染の面からも心臓マッサージだけをするので構わない、ということになっています。 もちろん感染防止用の息を吹き込むものもありますので携帯していれば使ってもいいかもしれませんが、「しなくてもいい」となっています。

では意味はないのか? 所詮人間が吐く息を吸わせても、酸素は入って行かないのか? 答えは No です。

意味はあります。 空気中の酸素の濃度が21%というのは結構知られていることです。 しかし吐く息の酸素の濃度が18%というのはあまり知られていないのではないでしょうか? つまり結構な高濃度の酸素を送り込めるわけです。

ここまでわかっていて、心臓マッサージだけでも構わない、ということになっているのです。

技術はもちろんですが、慈愛の精神、(ある程度の)自己犠牲の精神、また普段の生活においても医師であることの自覚は必要だと医師を約20年してきて思っています。
慈愛の精神とは、「思いやり」のことです。 これがない医師は、職業を誤った、というほかありません。

自己犠牲の精神がないと、患者さんの立場にたてないでしょう、これも医師以外の向いている職業があるはずです。 医師になるためには、テストで点をとる能力はあるはずなので。

最後のふだんの生活において、ですが、困っている人をみたらほっておけない、という気持ちが大事だと思っています。

上記3つともない人は、医師も多いのでいないわけではありません。 「あれっ、この医者おかしいな」と思ったらその医師の診察はうけない方がいいでしょう。決していい結果にはなりません。

そういった医者は今すぐ「医療」から手を引き、違う職業につくことをおすすめしたいと思っています。 私も自戒の念を込めて。