その他の疾患

半径2.5kmの知識をつないでいけば、、、

私は一宮の当院を中心に半径2.5kmに住む方で、気管支炎になった時に、どのような薬に耐性ができているか、を四国で初めて論文にしました。 大きな病院ではできなくても、個人のクリニックでこのようなことをおこなって、mapにすれば、患者さんの住所がわかれば「出しても意味がない」抗生剤が減ります。 医師会がおこなうのは、このような行動ではないでしょうか? 私が会長や偉いさんならそのような提案をするでしょう。 そのが高知県医師会の売りにもなるし、一般の方の役に立つことなので。 気管支炎に対して初手を誤らないことになります。 当院には南国市や薊野からくる患者様もいますので、だいたい痰の帰ってきた結果をみると、このかたの住所は、、、とある程度推測できるようになりました。
さて、私は心エコーに関して2冊著書があります。 自費出版の自己満像本ではなく、売れる、ことが前提で売れなければ最初から発売などなし、の商業出版です。 35歳で医学書を書いた人(医師)はあまりいませんし、実は書いた人もいますが、全員その後教授になったり、その手の偉いポストにいる方だったりします。 開業医で若くして「どうやって出版にもちこんだの?」と質問してくる人は、私は大好きで、「同じ人種だ」と瞬時に思います。 そう、本を出した、ことよりも、その過程が気になる、という人種です。

ここまで抗生剤の使い方や、耐性化が問題になっているのに、なにも考えずに処方する方が、開業して思うのですが、恐ろしい。 だからと言ってたとえ感冒だとしても、ある一定の基準を満たせば、抗生剤の投与で39人中1人が肺炎にならずにすむのです(私は高い数字だと思っています、ちなみに対象がずれていたら4000人に1人となりますが、肺炎予防にはなるのです。 不勉強だと、ここを訳さずに、日本語ダイジェストで、「意味がない」という部分だけを切り取って見てしまうことでしょう)
「ほー、そのような論文があって、4つの薬には要注意なのか」だけで終わるのではなく、繋いで行って、高知県全体の耐性化を2-3年毎に見ていく取り組みを、「なぜしないのか?」 と思います。
医師会が受け取っている金額で統計学者を雇って、集まったデータからmapを作る、これだけなのです。 これが「本」の作り方です。 まず、新しい考え方、そしてなにより「売れる」ことです。 内科医師なら絶対に買うでしょう、当然です。 一病院に1冊の本となります。 また、一般の人も買うかもしれません、自分の体を守るために。