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心理戦の話。

TRICKというドラマを学生時代見ていました。 私のジャンケン必勝法に、「相手に印象付けたサインは出さない」というものがあり、実際大学1年生の時にはバスケ部で負けなしでした。 その「トリック」に気づいた先輩(「恋する心エコーを共著した、今は栃木医療センター、その前には国立循環器病センターのCCUセンター長の足立先生です)によって初めて負けました。

最初はグー という時に、少しチョキを見せます。 なぜチョキか? もっとも印象に残りやすい、と思ったからです。

そうすると、相手は勝とうとして、チョキ以外を出します。 つまり、こちらはパーだけ出していればまず負けることはありません。 最悪あいこ、です。 これは、相手が自分の意思でだしたように思いながら実は操られていた、という、マジシャンズ・セレクト、を応用したものです。

TRICKのなかで、数字を印象付けて、「4」と「7」を選ばせる(マジシャンズセレクト)のはその場で分かりました。

あとは統計をとって解析することが私の趣味なので、朝のめざましジャンケンは3パターンでだしていますが、最悪あいこ、の統計結果がでました。 ぜひ、試してください。

相手が中堅以上のアナウンサー:パーかグーを出してくる  パーを出せばいい

俳優、女優、若手のアナウンサー:グーかチョキを出してくる グーを出せばいい

芸人、ミュージシャン:パーかチョキをだしてくる チョキを出せばいい

というものです。 タネを明かせば、結構簡単なのですが、統計は闇雲にとっていたわけではなく、相手の心理を読んでから、これなら結果が上手く出そうだ、と思ったから、統計を出したのです。 世の中には無駄な統計ももありますが笑 自分が面白いと感じて、統計をとる前に理屈があればまず成功します。

タネ、それは、自分を優しいイメージにしたい、という人は「チョキ」という、とんがったイメージ(ステレオタイプ)は出さないだろう、自分は意思が強いと思わせたい、という人は「グー」を出してくるだろう、トリッキーなものを出したいという人はチョキを主体に出してくるだろう、という考えから、です。 もちろん絶対の法則ではないのが、統計法ですが、負けないでしょう笑

私自身が医者なので、こういった言い方は不自然かもしれませんが、医師が病気について話すときには、自然とこのマジシャンズ・セレクトを使っているように思います。 あまり変なことはアンフェアだと思っていますので、自分で制御しています。 全く自覚がない医師もいることにびっくりすることがあります。 患者さんのことを思ってなら、良いと思うよ、という先輩の言葉もありましたが、医者がいう言葉の重みは結構ある、なので注意が必要、と思い診療に当たっています。 自覚していても、言葉の重みがない医師もいるでしょう。 そういうふうにならないように自己研鑽をするのみです。