胃腸、消化器病(肝臓、膵臓、胆のう)の疾患

胃カメラかバリウムか

胃の検査はどちらがいいか? 答えは明白で「胃カメラ」です。 バリウムの方がいい、は間違い、と言っても過言ではありません。 バリウムでの方が分かりやすい病気がある、といっても胃カメラでも同じように診断できますし、バリウムではどちらにせよ、胃カメラで精査、となるので確定診断には至りません。 むしろ、バレット食道、逆流性食道炎の程度、詳しい所見、早期の食道がん、胃がん、喉頭癌、場合によっては声帯がんなどもわかる胃カメラが有利です(というか、バリウム検査は先進国では日本だけ、です。 大腸の同じような検査(バリウムではなくオムニパークを使います)は4年前に「意味がない」ということで日本ではなくなりました。

バリウム検査がなぜなくならないのでしょう? 私なりの邪推(私見)ですが、医者がしなくてもいい(検査技師がしてもいい)、胃カメラで以前不快な思いをした、検査技師学会の圧力(?)、などでしょうか。

当院では「寝て起きたら胃カメラが終わっていて、苦痛がない」という検査もしています(ご高齢の方、肺の病気が重症の方、などは出来ません)。

最後に、「バレット食道」の診断(これが見つかれば(結構います))がつけば、食道がんのリスクがあり、1年毎の胃カメラでの検査が必要になりますが、バリウム検査ではわかりません。