ご迷惑をおかけしますが、何卒ご了承ください。

テーマとしては、「心不全再発を予防するための工夫」ですが、私としては、心臓のことも大事ですが、「腎機能」にこだわりを持つことが大事だと思っています。

腎機能が悪ければ、心不全になるかも、という人が容易に心不全を発症するからです。

腎機能が悪い、体に水分を溜め込んでしまう、ということです。

そのため、当院では、心不全の治療はもちろん、慢性腎臓病に関しても、エビデンス(論文によって、治療するべき、とされていること)にそって、治療をして、なにもしなければ悪くなっていく腎機能を良くする治療をしています。 実際に腎機能改善されている方が多く、悪くならず維持できている方もいます。
そういったことを話したり、ディスカッションに組み入れたいと思って準備をしています。

もちろん、心臓リハビリテーションのことも含めてです。

医師間だけでなく、患者様も知っておいた方が、何かと便利、だと思い、高知新聞としては初めての切り口だそうです。

医師が何を考えて治療に当たっているか、医師も患者さんも気をつけないといけないこと、風邪を甘くみないこと(感冒症状には隠れた症状があること)、など、少しではありますが、書かせていただきました。

是非、見ていただければ幸いです。

世界の論文でも「ロトリガ」というEPA、DHAのサプリメントのような薬は、DHA成分が心臓の細胞膜にとりついて、「心臓の細胞内に良い物質(マレシンなど)」を出し、心筋細胞が興奮をやめることで不整脈がでなくなります。 このことは、私も「心臓リハビリテーション中の不整脈が減少すること」を英文で書いています。 正直これだけで不整脈が治ってしまう人もいますが、効果はseverel weeksで、数週間後に現れ、即効性はなく、また効果が薄い人もいます。

そこで抗不整脈薬が必要になってきます。 不整脈によって症状があったり、1/10 – 3/10の頻度で不整脈がある方は心臓への負担(から打ち)から治療した方がいいとされていますし、特に心臓病後の連続する心室性の不整脈(心室頻拍)は、アミオダロンという強い薬で抑え込まないと、頻拍の心拍数が徐々に増えて行き、心室細動になって命を落としてしまいます。

さて、アミオダロンは循環器内科医か、心臓血管外科か、急性期だけなら救命救急科の医師でないと使用をしない方がいいでしょう。 現れる副作用についての説明がでいないことや、どれくらいの濃度がいいのか、処方量がわからないからです。 こういった、薬をおいそれと説明もなしに、使うことは、医師以外にもいて非常に困ることがあるのが世の中です。 自分が苦労するわけではないのです。 患者さん(他人)が苦労する羽目になるわけですが、「正しい選択だった」ではすみませんよね?
さて、不整脈の薬はアミオダロンをはじめ、その方の心臓の電気の流れが、野球でいうと、右に曲がってまっすぐいかない、のを無理やり左に曲げてまっすぐにする薬、です。 そのため催不整脈作用といって、今度は左に曲がりすぎて違う不整脈を誘発することがあるからです。
そういった意味では、不整脈の薬はプロにまかせた方が安心です。 ここでいうプロとは、医師、のことではなく、救急の場や、慢性期に使った経験を有する医師、のことです。

最近医療関係者ではない人と喋っていて、非常に不可解なことを言う方がいました。

「相手に喋った」=「説明した」と思っている方がおり、「医療の世界ではありえない」

と思った次第です。

私を含め、ほぼ全ての医師は、「説明をすることは、相手に納得してもらうことである」という認識をもっています。 しかもその上で、どのように今後なるか、まで未来の予測を説明し、患者様の意思を最も尊重する生き物です。

不思議な世界もあるものだ、と、なかば諦めたものでした。

スギ花粉症に対しては、近年以前のような注射ではなく、舌下錠があり、一宮地域のクリニックでは私が認定をうけた治療医です。

この5月からは14日処方のしばりがなくなり、28日処方が可能となりました。 この治療を受ける時期は(うけるのに適した時期は)、6月〜8月から始めるか、10月から1月から始めるのが、花粉の飛散を考えると適しています。

3年から5年間内服すると、完全に治る人もいれば、治らなくても、飲み終わってから5年間アレルギー症状が出なくなる人もいます。 しかしながら、飲み始めの1年間はアレルギーの薬が必要であることが多く(急に治らないので)、10人に1人は効果がない人もいるのですが、それを予想することは難しいのが現状です。