今年も紙面では認知症を取り上げると聞きました。 認知症になってから、も大事ですが、認知症にならないように、が最も大事ではないでしょうか? とりあえず、認知症になる因子が決まっている、「脳血管性認知症」と「アルコール性認知症」は、予防できます。

高血圧、糖尿病、脂質異常症などにならない、なっても検査も含めて治療をきちんとすることが、脳血管性認知症の予防になります。 ではアルコール性認知症はどうでしょうか? イッキ飲み防止連絡協議会「アルハラ度チェック」のなかには、「上司からの酒は断わってはいけない」「お酒は飲んでいると強くなる」「吐くためのバケツなどが用意されている(ドロメ祭りではついに医師が用意されています)」などがあれば、アルコールハラスメントになります。

つまり高知県は酒文化という県策をかえて、最もお酒を飲まない県をめざすべきです。

医師という職業はかなり特殊で閉鎖的です。 そのため「白い巨塔」などの医療界の暴露話がうけるのでしょう。
ただ言えるのは、医師、医者 は、東京大学医学部を出ていない限り、研究者にならないかぎり、ほとんどが臨床という場で、患者さんと接して働くことになります。 脱サラする、ということは開業医になるようなもので、やはり医者は同じ医療行為を続けることになります。

私自身や他の医師でたまに見かけるのは、執筆業をしたり(幅がかなりあります)、特許をもっていたり(やはり医療に関係するものが多い印象です)します。

ちなみに私の特許は「貧血チェッカー」というもので、結膜をみて、ヘモグロビン値を推測する、というものです。

特許の案は実に医療以外でも20個以上あり、「貧血チェッカー」を「誰か」が世に出してくれれば、次の特許を出そう、と思っています。 1社、誰でもしっている大手の会社から連絡があり、一度売られかけたことがありましたが、社内のプレゼンで最終選考に落ちたそうです。 医師としては、こんなに便利なのだけど、と思う一方で、売る壁は高いな、と思っています。

認知症の6割以上はアルツハイマー型認知症であり、確固たる予防法はなく、閉じこもりはよくない、DHA製剤がいい、などの報告もありますが、どもれエビデンス(医学的根拠)は乏しいのが現状です。

では、予防できる認知症2つとは、「脳血管性認知症」と「アルコール性認知症」です。

高血圧・脂質異常症・糖尿病の「適切な」治療で、脳血管がつまらないようにする、また不整脈で脳梗塞を発症することがあるので、当院のような循環器内科での予防が必要になります。

アルコール性認知症は、男性、女性で一日(毎日飲酒するとして)のアルコール量が一定以上だと脳の萎縮があり、将来的に認知症になることが証明されています。 特定健診だけでなく、普段の診療でそういったことを言われない、それは貴方の将来を見据えてない、「その場しのぎ」の治療を行なっている、ということではないでしょうか?

「医師の方はおられませんか?」と飛行機内で言われ、医師ならば手を挙げる方、挙げない方もいると思います。 実際の統計では、「訴訟問題に発展する可能性があるので、手を挙げたくても挙げれない」などが多いのも事実です。 これはもちろん、医師のボランティア精神であり、この精神がない方は医師になるべきではない、という考え方が一般的と、私自身は認識しています。

ただ、契約問題だけを考えるとどうでしょうか? 私が考える、かかりつけ医の患者さんとの「契約」は、専門的な医療や、全身をみれて、しかるべき高度医療機関へ紹介をする、ということだと認識しています。

それ以外に、ボランティア的な活動もしています。 県で唯一の心臓リハビリの評議員医師であるため、座長(司会進行役)を務めたり、演題(発表)が少なければ依頼がきます。 また地域の集まりに微力ながら日曜日に参加させていただいています。

また、日本心エコー図学会、ヨーロッパ心エコー図学会の査読者であったり(数ヶ月に英語での論文のやりとりをします)、医学生の実地指導のための資料作り、また自身が患者さんのために研究した結果をまとめる論文作成、若手医師のための医学書の依頼は、主に土曜日から日曜日の徹夜に近い(普段の日も数時間おこなっています)時間帯で行ったりして、実際にあと2年くらいは、執筆活動で、完全に休める日曜日は月に今のところ0-1回です。 年末年始は妻と子供は実家に帰省していましたので、同窓会に1日参加しただけで、その他の日は自宅にこもり、執筆活動をしていました。 たまに研究会に平日いったり、土曜日の夜に飲み会(と言っても私は一滴も飲みませんが(飲めますが))があっても、日曜日は、「契約」のための準備機関、だと思っています。 たまに完全な休日もとらないと、ストレスがたまってしまうので、そういった行為をしないこともあります。

開業医は暇では? と思われがちなのかもしれませんが、私自身は、救命の忙しさ・緊迫感はないけども「忙しさだけなら開業医も変わらない」と思います。 ちなみに、カテーテル検査をしない病院で、緊急の患者さんも診ない、という慢性期の大きな病院の医師は、最も暇、と思っています。

「契約は何事にも優先する」を重要視する、また、今後の当院の計画などを考えると、義憤心があっても、患者さんとの「契約」に支障をきたすようなことは、よく考えないといけないし、高知県の医師全体、特に私も属している医師会(主に開業医が属する)は、医師不足に対して、どういった医師を対象に医師不足というデータがないと、命令されても困る事情もあるのです。

大津でおきたいじめ事件が長い年月をかけて決着がついたという報道。 多くのいじめの事件で自殺する子供達は逃げ場がなく、自殺という手段しかなかったのかもしれません。 大人になって思うことは、①「転校すればいいじゃないか」 ②「相談していじめられないようにするべきでは」 ③「そもそもいじめられる方にも問題があるからそこをなおさないと転向しても無駄」 などでしょうか? 私が断言できるのは、③はそもそも間違いで、①も②も難しい世の中になってきた、と子供が思うだろうし社会の仕組みもそうなっている、です。 転校しても、名前などからどこの学校に行ったかなどは、インターネットの社会なので分かってしまう。 ②相談して解決できない環境もありえる ということです。 子供もバカではなく、相当賢い子の方がいじめられる、と私は思います。 転校できない、自分の経歴に傷がつく、親に心配をかけたくない、など容易に想像できます。

大人ではどうでしょうか? いじめ、という言葉を、40代で使いたくないのが本音ですが、大人でもいじめってありますよね?

パワハラのようなもの、です。 逆パワハラ、のようなものもあります。

いじめ、や、パワハラ の問題を常に考えながら、毎日の仕事をしないといけない。 私は、自殺の原因はストレス、とくに人間関係が多いので、ストレスを避ける、のは、寝る(休む)こと、と、その人と会わないようにすること、の2点だけだと思っています。

私が今、中学生で、いじめを受けているとしたら、理由を言って、英語圏の学校に転校させてもらう、のも一つの手段か、金銭的に無理なら、警察に相談した上で休学し、受験勉強をめちゃくちゃして、高校を県外の有名校にする、など、いじめを逆手にとりつつ、いじめた側にもダメージを与える方法しかないな、と思いながら報道を見ていました。