診療所:ジェネラリスト(総合内科医)だけではなく、専門的な医療だけをするところも増えているようです。 内科分野では、総合内科医で、専門分野ももっていることが、かかりつけ医として、私は大事だと思っています。 一般的に、大学病院や大病院での研鑽・研究をした医師が、開業するわけです。 私は一人だけの医師の判断ではよくないと思い、紹介をさせてもらうことがありますが、それはどこも同じだと思います。

中・大規模病院:教育とは研究よりも、より実践的な医療を教えたり、教えられたりする場所です。 研究は、大学でやってきて知ってるはずだから学会活動などは自分でしてね、というところから、研究活動もしないとその医療機関においてくれない(私がそうでした)大病院まであります。 横のつながりもあり、徳島大学や香川大学だけでなく、高知大学の呼吸器内科の先生とも知り合いになれました。

大学病院:留学を斡旋したり、日々の診療は人数を限定して、難病については徹底的に詳しくみる、週に1回のカンファレンスは非常に厳しく、診療よりもカンファレンスの用意で時間がさかれる、だがそれがすごく後々のためになる、という機関です。 大学に最後まで残る人は教授になる人だけです。 それ以外の方は、最後は必ず開業するか他病院の勤務医(バイトなどで行っていた)になるのが通常です。

診療所を、教授までしていた人が、いきなり開業することもありますし、世の中わからなくなってきました。 ただ、何事もバランスと、信念が大事だと思っています。 開業せざるをえなかった人(追い出され開業)か、親の跡をつぐ形か、開業したい、という3パターンあります。 開業するなら、その前の準備が必要になってくる時代だと、医師になった瞬間から私は思っていました。 私は、医学書の執筆もしますが、なにせ本は題名です。 診療所も名前が大事だな、と思っています。 いい様に思えて、実はよくない。 失敗したな、と思ったらそうでもなかった、ということもありますが、熟考して考えたのが、きずなクリニックというわけですが、「フォント」に失敗したな、と思います。 どうも心療内科と間違われること、また、私は超音波専門医(高知県でも10人はいない)資格をもっているのですが、学会に入る時期が遅かったので(1回はいってやめて、もう一度入った時期が遅かった)、内視鏡専門医が、取得できませんでした。 徳島大学では、循環器専門医と、内視鏡専門医の、ダブルライセンスを持つ医師が非常に多いので、徳島県では、循環器内科・胃腸科 というところが普通にあります。 そこも私の遠慮が少しあり、消化器内科を入れなかったのも誤解を招く結果になったな、と思っています。

私の趣味は、推理小説(叙述トリックに限る、例えば漫画でいうと名探偵コナンのようなものは好みではありません)と、医療以外でも研究、それと漫画です。

スポーツでは、フェイントが好きで、コツを大学生の頃考え抜いてつかみました。 シンプル イズ ベストなことです。 これは理屈があり、サッカー選手のエラシコ(元ブラジル代表の、ロナウジーニョのフェイントです)は理にかなっています。 フェイントは、右と見せかけて左、は間違いなのです。 右と見せかけて、右 がいいのです。

コツをつかむことは医療でも、説明に非常に大事なことです。 そのためには、見学<修行<経験<=研鑽<研究 が大事です。 開業医は大病院での経験を食いつぶすような治療が主なところがありますが、研究をすることで、大病院にひけをとらない医療ができます。 もちろん、難病に関してもすぐに紹介できるメリットがあります。

ガストロームは私は主に食道炎に使う薬です。 サワイ薬品のこの薬の中に、ダイアモックスという利尿剤が入っていたことが問題となっています。 ここでサワイ製薬は「一般人には問題ない量で、ドーピングに当たる程度です」と、言ってしまってることが問題だと思います。

大手のメーカーだから大丈夫、は大間違いで、ラインナップが多いほど、同じベルトコンベアで薬をつくるので、こういった混ぜ物が入ってくるのです。

この際はっきり言いますが、サワイ製薬のコレステロールを下げる薬は効果が恐ろしいほどありません。 これは医療の裏側です。 有名な話です。 もし出されたら、違うものに、というのをお勧め致します。
さて、ダイアモックスですが、私は、心不全と慢性の肺疾患を同時に持つ入院患者さんで人工呼吸器で呼吸をしていて、なかなか管を抜けない場合に注射で使用していました。 自発呼吸を促すために、ダイアモックスで体の血液をアシドーシス(酸性)気味にすると、呼吸によって二酸化炭素をだして、中性に体をもどそうとするので、呼吸が強くなります。 どうしても肺が悪い心不全の方は、ラシックスという薬で、体がアルカローシス傾向になってしまうので、呼吸が、人工呼吸機に頼ってしまうのです。
国は医療費を抑えようと(国としては死活問題で、いいとは思います)、薬局はジェネリックの割合を増やすと補助金がでるし、経営面でも特になるので(これも大事なことです)、患者さんさえ、「安ければいい」という考えなら、別にいいとは思いますが、どうしても、この薬でこのメーカーは良くない、とか(例えば、ロキソニンのジェネリックで、ロブ、というのがありますが、これを買うなら、自分でドラッグストアにいってロキソニンSを買った方がまし、です)が、出揃って来た感じもあります。 私個人は、血のサラサラ薬、市販でも買える薬、安定剤や睡眠導入剤の最初、はジェネリックにしない方がいいでしょう。 あとはオーソライズド・ジェネリック(AG)があるのに、それを使ってない薬局や院内処方は「最低」です。 変えましょう。 例えば、私がよく使う、ミカムロAPという、降圧薬には、同じ会社がつくった、AGのテラムロ(DSEP)(このカッコないのDSEPが、AGの証拠です。ここにはAGでなければ、作ったメーカーの名前が入ります)以外が出されたら、そこの薬局は折角AGがあるのに、使わないんだな、と不審に思います。

オーソライズド・ジェネリック(AG)といって、先発品(正規の薬)を発売している製薬会社が作っているジェネリックは、値段もやすく、正規薬品と同じ性能、といってもいいと思います。

しかし、AGの薬があるにもよらず、他のメーカーのジェネリックを採用している薬局を私は信用していません。 薬局の経営もあると思いますので、他人が口出すことではありませんが、患者さんには知っておいて欲しい事実として、「海外では、ジェネリック薬品は、正規薬品とは、違う薬」という認識です。 有効成分が入っているというだけで、そのほかの薬に入っている成分は全く違います。 また、効くかどうかの実証も研究もされていません。

例えば、花粉症でアレジオンを市販のドラッグストアで買って、その後、処方箋でアレジオンを薬局でジェネリックにされてしまうと、市販薬の方が効きます。 これは絶対の事実です。

知っておられる方もおられると思いますが、最近では、大手製薬会社の「ファイザー製薬」のジェネリック薬品に発癌性物質が見つかった、という事例もあります。 有効成分が同じでも、その他の部分が違う証拠と言えるでしょう。

当院では、花粉症に対して、鼻腔鏡を用い、その方のlifeスタイルに合わせた、最も適切な薬を提案しています。 点眼薬、点鼻薬も同様です。 花粉症の薬についての問い合わせが多いのですが、全て処方可能です。

まずはプラシーボ効果もあるでしょうし、飲み忘れにもつながっていくでしょうし、薬のことを知ってないと、「薬飲んでるから大丈夫」と思って、「行動変容」がみられずに、減塩食などにしない可能性、など色々弊害があります。

そう、納得は何事にも優先する、です。

私自身は、自分が納得しないと動かない、というスタンスで医療、そして生活も行っています。

理屈がない状態では絶対に動かないし、経験するには相当研究を重ねないとだめだ、と思っています。

「修行」ではなく「研究」です。 見学は「修行以下」です。 経験の中に入りません。