言い切った方がいいでしょう。 ただ、オーソライズド・ジェネリックという、先発品メーカーが作るジェネリックは同じ、と言ってもいいでしょう。 値段は同じですが、薬局が仕入れる際に、安いものを仕入れて儲けを出そうとするので、オーソライズド・ジェネリックが嫌煙されてしまいます。 つまり逆にいうと、オーソライズド・ジェネリック(AG)が多い薬局ほど良い薬局だ(薬の中にはAGがないものもあります)、親切な薬局だ、と言えます。

ただ、血をサラサラにする薬などは、ジェネリックなどは考えたくないくらい粗悪なものもあるし、コレステロールを下げる薬も全く効かない、睡眠導入剤も効かない、となると、安物買いの銭失いとなりそうです。 絶対に先発品かAGであってほしいもの、別にジェネリックでもいいもの、はあると思います。 例えば、ガスター10というものが一般で売られています。 処方箋でガスター10mgを買うと、同じものを保険を使って買えるわけですが、ジェネリックになると、ガスターではもはやありません。 なので、本当に胃を治したいなら、ジェネリックをやめた方が良いでしょう。

「安い」これだけが、ジェネリックの良いところなのです。 先発品と同じものでは決してありません。

最近の薬は効果も良いものがでてきて、さらに値段も高い。 なので、薬代を安くしたい、となってしまうところに、粗悪品、、、 私自身もジレンマを感じながら、ジェネリックにもピンキリがあるので、キリのジェネリックをだしてほしくないな、と思います。 AGでなくても、ピンの悪くないジェネリックなら、その効果を期待してもいいと思います。

インフルエンザの新薬の講演会に昨年いきましたが、上記には触れられていませんでした。
つまり、多くの(ほとんど?)医師が、診たことがない、ということです。 インフルエンザを専門的にみている医師でもみていない、という所見です。
昨年も寄稿した内容ですが、この所見は、統計をとったり、人に教えてもらうなどしないと、「よし、俺もみてみよう」では、身につかない所見です。
なので、経験がない医師は、「インフルイクラ」という、インフルエンザ迅速キットよりも精度が高い所見ですが、それに手を出すことが、より危険です。 「たぶんこうだろう」で、「間違うことが」患者さんの不利益になるので、今まで通りの診断方法でいいと思います。

新しいことを突然始めるのは、人体実験で、いいことは一つもありません。
残念ながら、インフルエンザの特異的な咽頭所見は私や、経験豊富な医師でしか、診断に使わない方がいいでしょう。
私自身、知ったかぶり、をするのは、詐欺だと思うし、今まで通りの診断方法の方が、慣れてない医師では患者さんに安全です。

香川で、私がバリウム検査をしていて、ポリープがあったので(これもまず問題ない)と思ったものですが、胃カメラをしなければなりません。 そして胃カメラをするとポリープは問題ないのですが、超早期の食道がんが見つかりました。 胃のバリウム検査が、胃カメラに勝る点は、診断という意味では全く勝ち目はありません。 バリウム検査の方がわかりやすい疾患がある、という医師もいると思いますが、現代の胃カメラの技術でそんなことはない、と断言してもいいでしょう。
私は、開業するときに、心臓内科(循環器内科)、消化器内科、糖尿病内科 と 標榜することも考えていました。 昔の医師はなんでも出来たのですが、今はそういう時代ではなくなってきています。 私自身はもともと消化器内科医でしたので、総胆管結石の除去の内視鏡の手技もできます(ステント治療と非常に似てます、といえば、分かる人には分かります) 糖尿病治療においても、妊娠中や小児以外では、専門的な治療をしています(私の糖尿病について書いたの論文が、米国の有名雑誌で紹介されています) 要は、攻めの病院、最終拠点病院で、循環器内科だけでなく、病院で寝泊まりして、救急医療に携わり、すべての内科の主治医となり抗がん剤治療などもしていたから、標榜をまよったことでした。 心臓内科、内科、リハビリテーション科としたのは、やはり、私の特化した、心臓エコー検査(・心臓リハビリ:今は福田心臓・消化器内科で、私が高知市ではじめて外来心臓リハビリをして、現在も月に数回診察に行っています)が、より専門である、ということから標榜しました。
今後は、なんちゃって内科、との差別化を患者さんにしってもらうために、標榜を変えることも考えています。 糖尿病を専門にしているところで、今はだしてはいけない薬をだしていたり、インフルエンザを見逃していたり、腹部エコーが下手くそな技師さんにあたって、チェックをしないところがあるので。 検診で胃のバリウムは絶対に私はうけません。 意味がないし、見逃され、が怖いからです。 大腸のバリウム(実はバリウムではないのですが、同じような検査です)はもうなくなっていることからわかってもらえると思います。
あと、寝ながら胃カメラをしてほしい、という患者さんが時にいます。 セデーション(麻酔薬で寝てもらう)ことは、「自発呼吸が止まること、心臓の動きがとまること」を前提にした検査方法です。 私は、うとうとしてもらいながら検査するのはいいと思いますが、それでも気をつかいます。 「楽だから」というのは、「危険と隣り合わせ」ということを知ってほしいと思います。

私自身、胃カメラは、内視鏡医が入らない、というので変わってくれと、言われて検査をすることもありました。 早期癌の研鑽もいまもしています。 もうそういったことをしていない、専門をうたっている内視鏡をする医師よりも、楽に、見逃しなくすることが出来ると大病院で確信していました(そのときに消化器内科からの紹介をうけ、私が検査をして、確定診断をしていたことなどからの経験です)

私は京都第一赤十字病院や、徳島大学病院、現:四国こどもとおとなの医療センターで勤務していました。 医療センターでは、エコーのチェッカー、心臓リハビリのセンター長を務めていました。 その病院で私しかできない手技がありました。 そういった医師が開業するのです(なかには、違う場合もあります)
実は、最終拠点病院としての位置付けの、医療センターや日赤は、悪くなった人や、早期がんの治療などを診ています。 強い薬や、侵襲的な治療を行うところです。 では町医者は何をしているか。 私は、最終防衛としての機能が大事だと思っています。 大きな病院では同じ科にかかるだけで、心臓なら心臓だけのことしかみないことが多いのです。 開業医(町医者)では、患者さんの全身を診ないといけません。 認知症しかり、血圧、糖尿病、がんの早期発見など、本当に全てです。 それらを見逃さないようにして、疑わしければ、大きな病院の一つの科に紹介するというのが大事です。

サッカーで例えると、ディフェンダー(守りの要)が町医者で、フォワード(攻めの治療)をするのが大病院です。

当院では、多岐にわたる検査を「本当の意味での内科」として、しています。 検査を嫌がる人もいますので、もちろんその方の考え方にそった治療をさせてもらいますが、「こういったことが重要」という話はさせてもらいます。 あとあと、その患者さんが後悔しないためにも。

他院でインフルエンザではない、と、迅速キットで判定された方がこられました。 「普段は38度もでないのに」と。

そう、この時期38度の熱で胸部の聴診で問題なければ10中8,9はインフルエンザを強く疑わなければならないでしょう。

そうされなかったのは、おそらくキットの盲信者、周囲にインフルエンザの方がいなかった、関節痛などがない、などでしょうね。 私自身、2011年の北海道の開業医の先生が論文化するまえから、咽頭所見で見分けはつく、と思っていたので、2016年の論文では、インフルエンザキットは時期などを考えなければ当たる可能性は6-7割。 ただし、血液検査で1週間後に正しく検査したときの、インフルイクラ(咽頭のリンパ濾胞)の所見は95%当たる、という論文もありました。

今まで見慣れてない医師(海外の医師はみないでしょう)や、このことを知らない医師も、インフルエンザの方を、普通の感冒や細菌性咽頭炎として、出してはいけない「ロキソニン」を処方してしまうことが恐ろしい。

正しく咽頭をみるコツもあり、「あー」と声をださせるのはナンセンスで、息を吸ってもらうのが、喉頭蓋が上がるため、解剖学的に見やすい、のと、LEDのライトでみることが大事(これは論文でも明記されています)です。

私は、この所見を15年以上みてきたので(LEDライトでない時期もありましたが)、迅速キットは基本使わないと保険医療が通らない場合があるし、説得力があるので使いますが、必要ない場合もあるほど、この所見は大事です。