当院では耳鼻科学会からの承認をへて、アレルゲン免疫療法(減感作療法)を行えます。

(10月22日からの開始予定です)

皮下注射ではなく、薬剤を舌下する方法で治療します。

処方した薬は初回は院内で行ってもらい、その反応をみて、治療を続けても大丈夫かどうかを診させていただきます(この時に、患者さんが違和感を感じたかどうか、の問診はもちろん、アレルギー反応が強く出た場合などは治療の適応にはなりません)

なぜ、今なのか? それは、スギ花粉が出てくる3月やその直前では効果が薄く、逆に悪くなるケースもあるからです。 ダニは通年性ですが、夏のジメジメした気候がなくなってきた今頃が一番いいと思われます。

完全に治る人もいますし、残念ながら効果がない人もいます。 しかし、3年間治療をすると、その後治療をやめても5年ほど花粉症やアレルギーに悩まされない、という報告もあります。

私は金属アレルギーでしたが、留学でのストレスで体質が変わったのか、いまはタバコアレルギーという医師にとってはスキルとさえ思われるアレルギーを持っています(近くにタバコを吸った人がいたらくしゃみをしてしまいます)

私は身内や近しい友人にはアレルギーで困っている人がたくさんいて、いつか治療を、と思っていました。 私自身、アレルギーを持っている方の力に少しでも役に立てればと思っています。

なお、現在治療中の方はすぐにでも治療は当院で引き続きできます。 初めて(もう一度やり直す方も含めて)治療する方が、来週から、となります。

 

最近少しびっくりしたのが、承認をへていないクリニックが処方していたことです。 違法行為ではありませんが、高知ではそういうクリニックが多いように感じます(※しかし、私が以前勤務していた、四国こどもとおとなの医療センターや徳島大学病院の周囲にも、似たような時代錯誤の治療をしていたところもあるので、高知だけの問題ではない、私自身が院長となったので、自分だけでなく、周囲の施設に目がいくようになり、時代錯誤、承認を経てない治療、嘘の専門を語ること、経験不足からくる患者さんが痛い目をみる治療、などが目に入ってくるのだと思います。 勤務医だととくに気にならなかったと思いますが、これらは自分自身にも気をつけて行きたいと思っている内容です)

インフルエンザワクチンは受けた方がいいかどうか。 一言でいうと、受けた方がいい、ということが言えます。 とくに、心臓病、肺疾患、腎疾患などを持つ人は、受けた方がいいでしょう。
今までかかったことがないから大丈夫、という人がいますが、私が調べた範囲では現在のところ、遺伝子レベルで「かかりにくい遺伝子」をもつことは証明されていません。 ただ、患者さん心理として、かかったことがないのにワクチンは嫌だ、というのも分かりまし、かかりにくい体質についてはまだまだ分からない部分もあるので、打たない、ということは別に構わないと思います。 他にも、ワクチンなど、体に何かを注射されるのが嫌だ、という考えを持つ方もおられるので、それも構わないと思いますが、高熱が出た場合には来院していただいた方がいいと思います。

さて、インフルエンザワクチンでできる抗体は、IgGが主で、血管内にできるため、ウイルスが引っ付く喉の免疫を司るIgAは基本抗体ができません(わずかにできるとはされていますが、米国でその問題を解決するべく、鼻に吸入して、IgAの抗体をつくる薬ができましたが、現在は推奨されていません)
よって、ワクチンをうっても「かかる確率は、うたなくても変わらない」と思っていただいていいと思います。 ただ、インフルエンザ脳炎、インフルエンザにかかってそこから肺炎になることを予防する、という観点から、ワクチン接種が望まれます。

効果が70%程度という報告がありますが、私自身の考えでは、「ワクチンをうっても、かかる確率は変わらないが、重症化しない」ということの方が大事だと思っています。

今年は11月初旬〜中旬(ワクチンをうって、2週間で抗体ができるので)が打ちごろだと思っています。 10月の今頃うっても構わないと思っています。

現時点の私の考えです。 「ワクチンをうつとかかりにくくなるよ」は、間違いではないかもしれませんが、かなり確率的に低い、と思ってもらっていいと思います。 医師間によって意見が違うと思いますが、私自身は、かかりにくくなる、というのは、症状が軽くなるので、自分自身がインフルエンザと思わないケースがある、と思う次第です。

ただ、うって悪いことはありません。 高知でも流行り始めているので、今年は早めに打つのがいいと思っています。

大病院では専門性を高めるため、どうしても医師によっては自分の専門の分野だけをみることもあると思います。 これが悪いわけではなく、かかりつけ医の私どもが総合的に普段みていき、大病院でしかできない検査などを担当する、分業が大事だと思っています。 ただ、大病院であまり意味のない検査で数ヶ月毎の検査だけで通院を強要するのは、私は反対です。 必要な検査であれば意味があると思いますが、喫煙歴もなく、どうみても肺気腫がレントゲン(実はCTでも)で全く疑われていないのに、呼吸機能検査だけで大病院に数ヶ月に1回の通院で行くことも強要され、(検査がないと行く意味がないのでしているのでしょう) 結果はもちろん、「正常でした」となり、全く意味がないな、と思ったこともあります。 看取りの患者さんと分かっていて、大学病院などでみていく意味があるのでしょうか? 時代に逆行しているな、と感じることが多々あり困惑しています。
いろんな事情もあると思いますが、近くの大病院で、普段見ている患者様で、首が痛い、と来られた方がいて、明らかに頸部が腫れています。 CT検査をしたらリンパ節が気管を中心から左側に移動させるくらい腫れていました。 ちなみに、肺がんの可能性がある所見でした、、、

患者さん心理で、大きな病院にかかっていると、何かあったときに入院させてくれる、大きな病院だと設備も整っている、という理由や、長年かかっているから、という理由もあり、それは尊重しなければならない、と思っています。 しかし医療の細分化が進みすぎ、現代では難病などでない限り意味はあまりない、と思っています。 普段はかかりつけ医にかかり、持病で大きな病院に年に数回か1回かかる、というのがいいのではないでしょうか? もちろん、大きな病院でも、総合的にみる医師もたくさんいるので、全てかかりつけ医をクリニックなどにする必要はないと思います。

あとはかかりつけ医の専門の問題です。2点問題があると思います。

1.看板(標榜している科)=専門 は必ずしもそうではない、ということです。 特に心臓リハビリです。 これは学会でも問題になっています。 医師は職人であるべきです。 そのため医療は「よし、よさそうだから、経験はないがやってみよう」で、看板を掲げ、その後修行していっても、大病院での経験がなければ一生職人にはなれません。 患者さんには是非知っておいてほしいことです。 私は「嘘」が大嫌いなので、人を騙すような行為に思えて仕方ありません。 口コミはコンサルティング会社が書いているのが、医師から見たらバレバレのところがあります(笑)
2.耳に痛いことを言わない医師には要注意。 ということです。 がん検診について、私は必ず説明をします。 そこで「私はうけるつもりはない。癌になってもいいんだ」という強い意志をもった方には、その後勧めることはしませんが、一度は必ず聞くようにして、「友人などからの情報で、検診が必要と思ったら、受けてくださいね(その際、胃の検査ではバリウム検査は絶対にお勧めしません)」とも言っています。 突き放すことをしないようにしています。

さて、30年来、大学病院でかかっていた医師が、大学をやめ、中規模病院にかかるようになった患者様が最近こられました。 心房細動(発作型)があり、見逃されていたようで、自宅血圧測定も30年間、一度も話しされたこともないようです。 全員が自宅血圧が測れるわけではないのですが、必ず話すべき内容です。 ちなみに境界型糖尿病、腎機能低下(当院で治療し、改善しています)もありました。 いくら、その医師との信頼関係があっても、高血圧のコントロールが悪いから、心房細動になっているような患者様でした。 信頼関係も大事です。 ただ、それを逆手にとって、怠慢な医療を行うことを私は、「嘘」の専門を語ることと同様、嫌います。 自分が患者なら、そのような医師にはかかりません。

ただ、医師の暗黙のルールで、医師の悪口を言わない、というのがあります。 なので、「あそこは心臓リハビリの専門だから」ということもあるでしょうし、近いクリニックにしましょう、ということもあると思います。

ちなみに私が、四国こどもとおとなの医療センターで働いていた時は、紹介された患者様は、紹介していただいたかかりつけ医の先生に、どのように普段の検査をしていただいたらいいか(専門が循環器でない場合)、を紹介状の返事に必ず書いていました。
紹介がない急患でこられた患者様は住んでいる近くに、専門のクリニックがあってもそこでは私どもが処方した薬が救急で来られた時に全て自己の処方に変えられていることで悪くなっていることがあり、まずは私自身が最も信頼している、そう遠くない(車で5分の違い)クリニックをまずは勧めていました。

患者さんの意思がまずは重要ですが、皆様はどう思いますか?

尿酸はお酒や、食べ物でいうと、お酒のつまみや、所謂、「美味しいもの」に含まれています。
最近はプリン体カットのビールなんかも発売されていますね。
具体的には食品では非常に多いので、本や当院での栄養指導も活用していただければ、と思います。 問題ないと思っていても、意外と食している場合もありますので。

さて、その他にも脱水、薬剤によるもの、など様々な要因で上がってきますが、目標値は6.0以下です。 痛風発作を起こした人なら尚更です。 8.0以上はすぐに治療を開始した方がいいでしょう。

理由は、心臓を栄養する冠動脈が詰まる要因であること、動脈硬化を促進させる可能性、腎臓にたまって痛風腎を起こすと非常に緊急を要すること、などが上げられます。

食事に気をつけても高値の場合は、一時的にでも、内服薬で下げた方がいいでしょう。 「高いまま毎日を過ごす」がいけません。

基本的に薬は3つです。 昔ながらの「ザイロリック」は安くて、ジェネリックがある反面、骨髄抑制という怖い副作用もあり、個人的には時代遅れの薬だと思っています。

次に「フェブリク」です。 これが現在の主流となっています。

さらに最近は「トピロリック」という、1日2回に分けて内服する薬があります。

お酒を飲む高知県では夕方の薬を忘れがちなのですが、お酒と1時間ずらせば問題ないと思います。

「トピロリック」は腎機能保護作用が期待できる可能性があり、色んな理由で腎機能が悪い患者様には良いと思われます。 当院は高知県でこの、「トピロリック」を処方例が一番多い(大病院も含め、桁数が違います)のです。 それは私自身が、四国こどもとおとなの医療センターで、重症の心不全患者さんを診ていると、腎機能が悪い人ほど、治療に難渋する経験から、心機能はもちろん、腎機能にも細心の注意をはらって、出来るだけ腎機能も良くしたい思いから処方が多くなっています。

フェブリクが惡い、という訳ではなく、通常通り処方していますが、1日2回を忘れずに飲むことができ、腎機能が悪い患者さんにとっては、他の薬剤の話をした上で、処方しています。

自分自身、腎臓が悪くなり、透析治療にならないためには、何が一番いいか、を常に考えています。

院長が超音波医学会(徳島で開かれる)で、発表するため、受け付け時間を11時30分とさせていただきました。

誠に申し訳ありません。

発表の内容については、心臓超音波検査の見過ごし易い構造物、について、です。
意外と見過ごされがちで、かつ問題ないだろう、知らないからいいや、ということが「右心房内」にある人がいることに以前から気づいており、そのことを発表するために、診療時間の短縮とさせていただいています。

発表することによって、論文を書くよりも、得られる知見が多い事もあります。

時間を無駄にしないように、勉強した内容を皆様に還元できるようにしたいと思い、学会に出席してまいります。