数年前に、全く無駄な研修を東京に受けに行きましたが、無駄にならないように、自分自身で考えた結論があります。

講演者が、「包括医療とかいて、ラッスン・ゴレライ(当時はやっていた芸人のネタです)と読む。 その心は、訳がわからない」と言ったのには、がっかりしました。

その他の講師が、患者中心のいろんな医療や介護サービスのことです、と言っていました。

私は、「違う」と思うし、上記はふわふわした言葉で誰でもいえるな、と思ったことでした。 現時点では、私自身は、包括医療は、患者さんを一人にたとえて物事を考える時点が間違っていると思います、case by caseで考えるべきで、中心にいるのは患者さんかもしれませんが、私は昔流行ったゲーム「シム・シティ」が包括医療だと思っています。 そう、まちづくりのゲームです。 それを医療・介護を県や市が中心となって(実際は役人は現場を知らないので良いゲーム展開には絶対にならないので、医師主導がいいのは当たり前ですが、今の所、行政がしていますが、ことどとく失敗してブレまくりの印象です)、ウケないラッスン・ゴレライを踊っています。
どうすればいいか? 町づくりなのですから、患者さんを中心に必ず考える必要はありません。 むしろ中心は、拠点病院でしょう。 その周囲に必要な診療所や中規模の病院、そして色んな種類の介護施設があり、様々な患者さんに対応できるように配置を考えるべきです。
こういった考えは、現時点で私一人かもしれません。 じゃあ包括医療を担当している役人が、具体的にわかりやすい例を述べられるか、、、文書を読む限り分かりにくい、つまり、理解ができてないから、説明ができないのかな? と思っています。 まぁ役人はことなかれ主義で、自分の担当期間だけ何事も起こらなければいい、と考えている人が多い(違う人もいるとは思いますが、2-3年の間に成果を出したい、という人もいて、奇抜なことをしたりするので、それも困りますね)ので、ずっと関わる医師主導型で進めるべきでしょう。 医師会がじゃあすればいいか、実はそうではない。 行政が、詳しい医師をアドバイザーとして呼んで、進めるのが一番いいでしょう。
これって当たり前のことですが(私見です)、どうも(小)役人にはそういう発想がでないようです。

高知新聞にも寄稿しましたが(以前ここにも書きましたが)、バレーボールに例えると分かりやすい。 左心室がアタッカーで血液がボール、相手コートが細胞や組織、右室がセッター、筋肉がレシーバーなら、、、有酸素運動で細動脈〜毛細血管が拡張して後負荷が取れるので、バレーネットが低くなっている証拠だから、弱っているアタッカー(左室)が血液(ボール)を組織、細胞(相手コート)にアタックしやすい。 筋トレをすると、良いボールがセッターに行くので、アタッカーがボールを打ちやすい、というものです。

バレーボールを知らないご高齢の方には、「相撲が良いのでは?」と面白いアドバイスをいただきました。 私はバスケットボールが攻守がすぐに切り替わり、全員が攻撃、守備をするところが好きなのですが、高齢者ほど、相撲が好きなようです。 それは、私が思うに、「すぐに勝負がつくから」だと思います。 めんどくさくないですよね。 サッカーみたいに長くないし。 さぁ弱った力士が左室とすると、血液を組織に運ぶことは相手力士を土俵外に出したり、上手投げなどをすることですよね。有酸素運動は相手力士が子供力士になる感じ、筋トレは、、、これは例えるのが難しいですが、テーピングで弱った箇所を守るので力がでやすい、という感じでしょうか。 相撲に例えるのは難しいですね(笑)

私は「ニューイングランド・ジャーナル」という、質の高い論文を購読して、PDFにして読んでいます。 数ヶ月たつと全て公開されるのですが、早く知りたいので続けています。

あと最近は、「ヨーロッパ心臓リハビリテーション学会誌」です。 これも登録して、2019年の第一号の中から、興味ある論文を読んでいます。

留学経験があるといっても、英語は達者ではないので、苦労しますので雑誌1冊全ては読めませんが、普段から英語に慣れておかないといけないし、そこから日本に情報が降りてくるのは数年後なのです(逆もありますが、概ね海外からの情報が先行します)

あとは、日本語での、心臓の専門誌、心臓エコー検査の専門誌(どちらも、他にも、私自身が執筆したこともあります)は必ずすべて目を通すようにしています。

商社に勤めている人が、日経新聞を読まないとおかしいでしょう? そういう感覚だと思ってもらえるとわかりやすいと思います。 一時期は、お金を払って4冊の雑誌を購読していましたが、流石に忙しくて読めないため、abstractというまとめた部分だけは公開していたり、キモとなる論文は全文が公開されたりするので、そういったものを、つまみ読みしています。 夜、執筆の仕事中に読んだり、昼休憩の時間に20分で一本(論文1つ)読んでいます。 この時間は相当長いのです、、、 英語に精通している医者なら、5分でよんで、10分で吟味するようなことです。 なので私は吟味する時間を入れると、長くて40-50分近くなってしまいます。 ただ、研修医のころ、昔は読めませんでしたし、読もうともしませんでした。 毎日読んでいると、必ず読むスピードも少しは速くなってきます。

一般で売っている量ではなく、処方箋で「エパデール」や「ロトリガ」に含有されている量を飲むとその効果が実証されることが報告されました。
私自身、このサプリメントのような医薬品は、悪いことは起こさない、良いことだけが起こる、と色んな論文を見まくって思っていたので、特に「やっぱりな」と思いました。

今までは、EPAとDHA(ドコサヘキサエン酸)の配合剤の論文が多かったのですが、今回はEPAのみの論文となっていました。 海外では、EPAだけの薬剤は発売がされていなかったので、こういった結果があとからついてきたのかな、と思います。

米国では、病気ではないけども医師が飲みたい薬剤が「コレステロールを下げる薬」だったのが、ここ数年、「EPA/DHA製剤」になっている理由もわかります。

機序は、簡単に書くと、細胞を若がえさせる、という点につきます。

アラキドン酸(AA)ばかりで構成された細胞が、EPAやDHAにとってかわることで、良い物質を細胞内で合成することができるのです。

私も最近知りましたが、UCGを日本人の医師は心エコーの意味で使います。 何の略かも明確にはわかりません(恐らく、超音波をultra soundとかにしているのだと思います)

そういえば、論文を読んでいても、自分で書いていても、心エコー検査を、Echocardiography(もしくはEchocardiogram)以外で書いたことはありません。 Echo(エコー)検査であることが、大事なキーワードです。 こういった事は別に紹介状の返事の欄外にでも書いて問題ないと私は思っています。 直接言うのも失礼な場合もあるし、「ちなみにUCGは使用しない方向のようです」と書く分に何か問題があるとは思えません。 医師は縦社会ですが、専門性となると、少し縦社会も変わってきます。 より専門の医師から「最近はこの薬よりも、この薬をつかう方向になっています」、や「左房の大きさの測り方を、leadinage to leadingage をやめる方向になっていますので、以後そのように測定をしてください」などは、こちらも勉強になります。
仕事に関しては、何事にも少しのユーモアを入れて、楽しく、が私のモットーです。