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東京医科大学の不正入試のその後の対応など

私立の医科大学では、10年前から「同じ点数であれば、地元の方を優先します」と公言しているところもあります。 が、今回は事前にそういったことを公言せずに、男女差別のようなことをしたのがよくない。

実際に、女性の医学部を目指している受験生からしたらたまったものではないでしょう。

では学校からしてみたら? あらかじめ公言しなかったのは、恐らく受験生を減らしたくない、女性でも非常に優秀な人材は確保したい、女性で医師になった場合は大学に残らなかったり、マイナー科(眼科や皮膚科など)に入り、メジャー科(循環器内科、一般外科、脳神経外科、消化器内科)に進むことが少ない、という魂胆でしょう。 実際には、女性医師で第一線で、メジャー科で活躍している医師もたくさんいますが、大学側の気持ちもわかります。 私立の大学なのだから、公言していればよかったのだと思います。 男女差別などではなく、「うちの大学は、男性を○○といった理由で優先します」と。

それだったら文句もでなかったでしょう。 コソコソするからいけなかったのです。

実際に女性医師の方が入院をみると良い成績だった(これはバイアスが相当かかっている論文ですが)という報告もあるのですが、私が知っている医師では男性医師がやはり、いろんな意味で有利かな、と思う場面が多くあります。 同じ能力なら、出産、子育て、さらに放射線の問題などで、男性であることが有利に働くと思います。 そんななかで女性でバリバリ仕事をこなす医師はすごいと思います。 その分、人の倍以上勉強しているわけですし、逆に全く勉強しない男性医師もいて、困ることもあります。