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病気も個人の財産? 海外での権利意識

数年前から、高知県では「安心ネットワーク」というものがあり、これに参加している大病院、診療所では、患者さんの同意があれば、個人情報が「有事の際」でなくても閲覧できる、というものです。

建前は2つあり、有事の際、大きな病院に行けばその人の情報が薬手帳などがなくても大丈夫、ということと、普段でも病名や病気の情報などをかかったことがない病院でも閲覧できるので紹介などがなくても夜間の救急で大病院かかった時に役に立つだろうということです。

ただし、海外では、病気も含め個人情報が非常に大事、とされ、癌の告知をされなかったことで余命がわからず、被害を被った、という訴訟もあるほどです。

安心ネット というネーミングも 良いようですが、但し書きをつけるべきでしょう。 個人情報がもれない、ということが100%保証されることは断じてありません。 数年たっても高知市の診療所は8%の参加になっていますし、その診療所の中でも何人の患者さんが登録されているかは知らされていません。 登録だけして、患者さんは参加してない場合もあるかもしれません。

市の説明会はすごく曖昧で、本当に患者さんの個人情報が守られるのか疑問点がかなり危惧されます。 運営している人たちもイマイチわかってないから、説明が曖昧になるのでしょう。 現時点では「もっと」いい方法、を、私が市の担当者なら作ります。 8%などという数字にはならないようなものを。

市の役人は海外の事情から今後の日本人の考え方、今後変わりゆくインターネットの状況などを考慮するべきですが、あくまで災害が起きた時に、としか考えていません。 もしかしたら、その情報をもって、高知市民の病気の状況などを知るすべにする可能性すらあるかもしれません。
ないよりある方が、患者さんにとっては良いかもしれません。 ただ、何事も慎重にことを進めるべきだと思っています。 「あなたの病名、誰もが知っていますよ」 では困りますよね?