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医師の休暇

私個人で言えば、仕事中に神経調節性失神(NMS)疑い(で頭から倒れ、心肺停止。原因は分かっています、精神的なストレスと過労ですが、ストレスの原因も人たちも分かっています。なので今後その人たちとは話をしない、会わない、会っても必要最低限にする、ということで自分を守るようにしていますし、過労に関しても忙しすぎるな、と感じたら必要・優先事項だけをその日にしています)になって救急車を呼ばれ(断片的にしか覚えていませんが、父親が心臓マッサージをしていたり、心電図でフラット(心臓の電気信号がない、つまり動いてない))、気づいたらMRIも終わり、病室のベッドに横になっていました。その日から1週間はさすがに休みをとりました。NMSであれば原因を避け、水分を十分とることで予防できます。

それ以外で医師になってからは夏休暇や正月休暇以外は休んだことがありません。いわゆる有給休暇というのを医師はとらない、ということです。開業してからは祝日や日曜日は病院にいって回診をしたり、入院患者さんがいないので夜間などの呼び出しが初めて無くなりました。しかし院長になったわけですから勉強する時間を探したり、論文を書いたり、執筆をしたり、また当然ですが病院関係の仕事は格段に増えました。責任が10倍になった、という感じです。

勤務医時代は、学会や心臓カテーテルライブに行くときは病院を留守にすることも出来ましたが、学会中も携帯はなりっぱなしだったこともあります。 完全に病院のことを考えないで出張することは出来ませんでした。 またそういった出張をすることで当直の日程が厳しくなります。さらに夏季休暇は結婚して婚前旅行に行ったとき以外は特にすることもないので半分しかとっていませんでした。それよりも技術の習得の方が大事、だと考えていました。

今は開業し、昨年10月から水曜日午後も往診に行っているので、月曜日から土曜日の昼まで休みがなく、相当疲れていたと思います。 4月(本格的には5月)から、近森病院の吉村先生に助けてもらって、だいぶ日程的に楽になりました。

一般的に有給をとる、という感覚がないのが医師という職業だと思います。 ストライキなどもってのほかです。 するなら医師をやめた方がいい。 向いてない、ということです。 他の職業をするべきでしょう。

私自身、打たれ弱いところもある、と自覚していますが、最近の若い医師のなかには医師という職業を、技術職、と捉える人がいるのではないか、と思います。 仕事を投げ出す人が多いな、と思うからです。 これは若い医師に限らず、最近の医師の傾向だと思います。 私には信じられないことですが、時代が変わり、「この人は医師に向いてないな」という人があぶり出されているように思います。 自戒の念を込めて。