自宅血圧の重要性を説明されず、冬場(夏場ももちろんですが)、微調節せずに、一年中同じ薬をだされている方がいました。
自宅血圧を測定すると、90-110くらい、でふらつきがある、と。 なんと60日処方で、年に6回顔をみるだけの診察で、病院血圧だけでコントロール。
病院では高く血圧がでる方が多いのです。 一年中血圧の薬が変わらず大丈夫な方もいますが、薬を減らすような努力を医師はすべきですし、家庭血圧の重要性を軽視するのは、「貴方」のことを本気で治そうとは思われてない、ということです。

 

60分の講演は何度もありますが、90分となると喋る方はいいのですが、聞く方は拷問にちかい、と思い、聴講される方(なんと102人!)のために工夫を随所にこらしました。

私の講演は、まず第一に、眠くならないように、を考えています。 折角日曜日の貴重な時間を潰してきてくださった方に聞いてもらえるようなものをつくらないといけないと思っています。

今回の内容は心臓リハビリの良さを伝えるとともに、本当の意味での看板の内科とはなにか、また問題となっている、心臓リハビリの「非」専門性にだまされないこと、の重要性、抗生剤の未来、糖尿病や高血圧の薬を、どのように考えて使っているか、などについて、薬剤師の方に、医療の、というか医者の裏側、をお話ししました。

「地域包括システム」についての自分の考えについてもお話しさせていただきました。

貴重な機会をいただきましたこと、大変嬉しく思うとともに、こういった講演を通じて私も大変勉強になりました。

当院では、胃カメラを「富士フィルム」の最新型のものを利用しています。 胃カメラ、大腸カメラには2つの会社しかなく、もともとは「オリンパス」のみでした。

最新のものには、「色調」を変えてみることができます。 オリンパスは基本の色と、粘膜表面をみる特殊な見方がありますが、富士フィルムはそれに追加して、癌を見逃しにくい色調でもみえるシステムがあります。 あなたが検査をうけている胃カメラは、色は緑色だったり、紫色だったりしていますか?

明らかに早期の癌の発見率が高くなります。 (バリウム(もうしてはいけない、と思っています)<<<)胃カメラ<<<色調を変えられる胃カメラ です。

 

現時点では不明ですが、3年前は高知県では福田心臓・消化器内科でしか、大腸CT検査はうけられませんでした。 これは、CT検査で4分くらいで、大腸カメラを入れたかのような画像が得られる検査です。 もちろん直接みたり、組織をとったりはできませんが、私自身が大腸カメラ(私は7年前までは大腸カメラをしていましたので、徳島大学や京都日赤では、患者さんにするには自分がうけないと駄目、という時代があったのです。 その時に見逃されていた1mmの大腸ポリープが見つかりました)をうけたことがありますが、「楽さ」は、1/100くらいです。 その上、肝臓や膵臓などの悪性腫瘍なども検索できるので良いことばかりです。 私自身、大腸CT研究会に属しており、一宮きずなクリニックを開業してから2年間いけていませんが、どのようにみれば悪性のものの可能性が高いかを判断できるようになっています。 弱点としては、見逃しよりも、悪くないものも「腫瘍かもしれない」と、所謂、感度が高いので、実際に大腸カメラをすると何もなかった、ということもあり2度手間になる可能性がありますが、大腸CT検査でなにもなければ、1回ですみます。 大腸カメラは1回ですみますが、どうしても患者さんの痛みで奥まで見えない場合があるのです(腹部の手術をした人は癒着があり、カメラが入りにくい可能性がたかまります) そのときは大腸CTをします。 昨年から、大腸のバリウム検査(実際はバリウムではないのですが)はしないことに全国でなっています。

吃逆(きつぎゃく)ともいう、しゃっくり。 横隔膜の痙攣が原因です。 24時間以上つづくと生活に大きく支障が出てきます(不思議に思われるかもしれませんが、患者さんはいつか治るだろう、と半日以上、しゃっくりが続いてもそのまま、という人が多いのです)

まずはとめること、を医院ではしながら、しゃっくりの原因で悪いものを除外していくことが実は大事です。 とめるには、点滴や内服で安定剤(筋肉ではる横隔膜が弛緩(ゆるむこと)します)、漢方薬や西洋の薬の組み合わせで治療しながら、年齢にもよりますが、「脳梗塞」「膵炎」「胃潰瘍」は必ず除外しなければなりません。
その場しのぎの治療では、時に危険である、ということです。