私の予想では、4月の第3週に「大丈夫でしょう」と政府が言う、というものでしたが、そうはなりませんでした。 そして、オリンピックまでが中止になるとは思いもよりませんでした。 ちなみに私が残念なのは、オリンピックのバスケットボール観戦に当たっていて、京都赤十字病院時代の先輩や、大学時代の後輩(みんな将来は教授になりそうなほど、優秀で、びっくりしますが)と4人で集まることにしていたことです。

さて、医療漫画のレヴューという珍しい仕事を依頼いただき、またそれについても一定の評価をいただいています。 そこに付け加えないといけない医療漫画が出てきました。 「婦女医」という杏林大学の現役の外科医が自分で漫画を描いているものです。 医者から見ると、医者あるある、なのですが、女医さんで外科医でバリバリやりながら、その夫も外科医で子供が2人というかなり大変な生活で、一般の方にとっては相当面白いのでは、と思っています。 平均睡眠時間が3時間と書いていますが、おそらくそう間違いではないと思います。 ちなみに医師の当直というのは「基本的に外来業務などがなく、落ち着いて寝られること」と書かれていますが、本当に当直している医師を見たことがありません。 平均7台くる救急車のうち、まぁ4-5台がが内科系とすると、私は救急車でくる人を入院にしなかった経験があまりないので、1日当直すると4.5人入院が増え、そのまま次の日の外来や検査、治療などの日常業務に入ります。 恐ろしいのは、その業務中は、国立病院でも「休日」とされているところです。36時間くらい働いた後も夜呼ばれるので、もうそんな日は心エコー室で寝るしかありません(当直室は他の人が使っているので) そしてシャワーをPHSが聞こえるようにして浴び、仮眠をとって、月に7-8回ある当直を凌ぎます。 自分がその場にいないと死んでいただろうな、という人も何人もいましたし、それが仕事を続ける醍醐味でもあったのかもしれません。

うつ病になる人もいました。 そりゃ上記のような働き方をしていれば、うつ病になります。 ちなみに医師の自殺率は相当高いのです。 働き方改革をすると医療崩壊が必ず起こります。 今の医療を支えているのは、私は大病院の当直をする医師、だと思っています。 人が嫌がる仕事をしているわけですから。

昔は「高コレステロール血症」などと言われていた病気の名前ですが、今は、コレステロールが低くても、善玉コレステロールが低ければ、「脂質異常症」となります。

その勉強をしていたのですが、基本的には、クレストール、リピトール、リバロなどの「スタチン系」という薬を使います。 中性脂肪(TG)が高い人には私は、サプリメント的な要素がある「ロトリガ」を投薬していただきます。 世界で初めて「運動中の不整脈」を減らした、という論文を私が書いて、その威力を実感しているからです。 ただ、TGを下げるには栄養指導が必要なことが多いのですが、生活を変えないと、ロトリガで減少するTGは目標の値にとどかない場合が多いのです。 そこで、パルモディアという薬が14日しか出せない期間が過ぎたので処方をしています(全員、スタチン系で、足が痛くなった、などの方です) 1日2回ですが、酒飲みの方には1錠朝だけにしています。 しかしながら6ヶ月の処方でほぼ全ての人が目標のTG値を示し、善玉コレステロールが有意に上昇し、悪玉コレステロールも減少傾向になっています。 弱点は「スタチン系」と併用注意なことです。 また、論文上は、糖尿病患者さんの微小血管の血流をよくすること、心臓の細胞内にある酵素活性をコントロールする、とあります。 一番驚いたのは、心筋障害を表す心臓超音波検査の結果が改善されていることです。 ちなみに、ベザトールSRとの比較をみてみたのですが、全員が後発品ということもあり、あまり効果が期待できない、という結論でした。 ジェネリック薬品を否定するわけではありませんが、こうして統計解析をしてみると非常にわかることがあります。 ただ、ジェネリックのベザトールSRは安いので、それは魅力なことはいなめません。

金曜日が休みであり、木曜日の夜はほぼ徹夜でPCに向かっていました。 その反動で、7年間以上、貰い物ではありますが使っていた枕を変えたら日曜日は朝から夕方まで寝っぱなしでした。 寝ることは免疫力を高める行為、なので本日はメールチェック(これを私は仕事と思っていません、休日でもチェックするのが当たり前だと思っています)を朝して、さすがに夜遅くなってしまいましたが、2つあるうちのPC1つを開き、コロナ対策で書きためることをしていなかった、ブログをAM2時ですが書いています(入浴もすまし、おそらく枕に頭をのせると寝てしまいそうです。さすがに朝から夜まで久しぶりに寝すぎました)

友人から教わったサステナビリティとは主に企業がビジネスシーンで使う「100年企業」を目指す、社会のニーズに現在、将来を見据えた考え方、とされていますが、今後は医療にも言えると思います。 この2-3週間で肺がん、早期胃がん、膵臓の病気などを診断しえました。 ブログを毎日のように発信することが、私という医師の考え方をわかってもらえると思うので続けています。 これもサステナビリティだったのかな、と思います。

私のなかで、いま現在、そして将来大事とおもっていることは、「全身をみる上で、心臓や血管だけをみることは、そうではない」というニーズがあると思っています。 「お宅にかかっているのだから、癌もみてくれてるんだよね」ということを患者さんは思っているのではないでしょうか? ご高齢のかたほど、「医師にお任せ」という人が少なくなく、癌検査をしたくない、という方には大事さを伝えた上でしませんが、世界初の私の論文では、心臓病を持つ人は 5年以内に7-22%で癌が発生するのです。 ここに当院の医療の核となるサステナビリティがあると思っています。 何事も続けること、また将来のニーズを常に考えることが重要だと思わされることでした。

さて、枕を変えるといびきが少なくなり、眠りも深いと本日昼寝(夕寝もしっぱなしですが)して思いました。

私のにニーズにあった枕でした。 5000円しましたが、面白いほど寝つきが良くなります。 今後も枕についても自分の体調や体の変化にあわせて、枕選びをしないと、と同時に思った次第です。

 

 

非常に難しい問題だと思います。 「絶対に今は感冒症状の方はみない」というところから、「コロナウイルス 感染症が疑われたら紹介します」という両極端の医院もあります。 中間もあり、当院では、「可能性が高い患者さんは、最初から検査・診断ができる医療機関に行った方がいいし、可能性が少ない患者さんを断る理由はない」という立場です。

無策、が最も悪い、と私見ですが思っています。 理由は「院内感染」です。

可能性が少ないと電話相談で言われた方が絶対に感染してない保証はないので、発熱外来などができない以上、しかるべき対応をできるだけしています。

何も対応を考えず、今は高知県では収束傾向にあるとはいえ、まだ用心に越したことはない、と思っていますし、患者さんも心配だと思ってのことです。

答えは、その医師の育てられ方次第、また計画性をもって研鑽したかどうか、ですので、yes、ということになります。 さて徳島県では、「胃腸科・循環器科」など、普通に見かける看板ですが、高知県ではかなり少ないと思います。 私が消化器科を看板に掲げなかったのは「より心臓の方が専門だから」ということです。 今考えると「心臓・消化器内科」と父親の診療所、「福田心臓・消化器内科」のようにすれば良かったと思いますが、一宮きずなクリニック という名前を考えた時に、「なんでも見る」ということで、クリニック名に専門を掲げなかったのです。

さて、総合内科医に循環器を専門とする医師は漫画の中だけしかいないと思いますし、総合内科医は専門がないのが専門という特徴があります。 私自身は心臓カテーテル治療など、およそ開業しても意味のないスキルを高め、なおかつ循環器内科の中でも男性医師としてはやや珍しく「心臓超音波検査」と「心臓リハビリテーション」により重きをおいてきました。 元消化器内科であり、徳島大学の今はない第二内科に属していたので、そこから派遣された病院(四国こどもとおとなの医療センター)でも自分がどうなりたいか、を考えながら研鑽していました。 呼吸器科、内分泌内科(糖尿病科)、放射線科の先生がたに教えてもらいながら、循環器と消化器をしていました。

今はそういった研修が難しいのではないか? と思います。 もちろん本人のやる気と周囲の協力次第ですが。 まず中規模病院では最後まで診断をつけれないので無理です。 最終拠点病院での研鑽が必要です(私の経験上2年では無理です、身につきません。4, 5年しないと無理です)や専門科だけに属するのではなく、内科兼循環器科 で、 具体的には、外来の半分を 内科枠でみて、入院患者さんの半分以上が循環器の患者さんでないことが必須です。 最初は専門の先生と共診(一緒にみること、つまり主治医が2人という状態です)で経験をつみ、最終的には自分一人で見えるようにならないといけません。 ここまでが3年はかかると思います。
最後に、、、病院で寝ること、夏休みを人より取らないこと、標準の勤務より2倍働くこと、の3つが重要といえば、わかりやすいでしょうか? なにかあったらすぐに診に行き、自分も治療に参加し、自分が主治医になったり、自分の担当患者さんが急変したときなどに対応する能力をつけることがなによりも大事なことです。