海外では、ジェネリック薬品を売るときは「これは本来の薬とは違うものです」と言わないといけない国、州もあります。 言わずになにか有害事象があれば、言わなかった人が訴えられます。

AGといって、オーソライズド・ジェネリックという、正規品の薬を作った会社が同じ方法で、ジェネリックを作ったものは、ほぼ同じと言って良いでしょう。 値段も他のジェネリック薬品と同じです。 なぜそればっかりにならないか? 薬局の儲けを考えると、仕入れ値が安いジェネリックにどうしてもなってしまうのは仕方ないことですが、逆にAGが多い薬局ほど「良心的」と言える指標となります。

正規品でも、私は「毒」と言っている、スーグラという尿に糖をだす、糖尿病の薬、、、これのジェネリックとか怖くて怖くて、、、 なにせ蓄積性があり、致死性の粘膜障害を起こす薬です。 高知ではなんと最近までこのジャンルの薬の販売がスーグラがシェア1位でした(今は3位くらいかな?(でも6種類あるんですよ!!! 異常に高いシェアです)

私はこのスーグラという薬を、「踏み絵の薬」と呼んでいます。 もし論文をみて危険性に気づいていて処方しているなら「悪」、知らないで処方しているなら「無知」というわけです。

ちょっと調べればわかるはずなんですが、、、

私は抜歯する場合や、歯科に詳しくないので、血液がでる処置をする場合、

必ず「サワシリン」と「オーグメンチン」を1錠ずつ合計2錠、歯科にいく前に内服しています。

私は心臓病の既往もなく、感染性心内膜炎(IE)になりそうな弁膜症もない、低リスク群ですが、それでもIEの怖さをしっているので、論文上低リスク群でも事前の内服は当然として、どの薬がいいか? を問題にしています。 オーグメンチンが手元にない場合は、サワシリンだけ内服していっています。

虫歯をつくらないのが一番ですが、その後どうするか、も考えておかないといけないと思っています。

※健常人では観血的治療をした後でも問題ない、という報告もあります。 その一方で術前に内服しておくのは当然として、何がいいか、を検討した論文もあるのです。

ちなみに医科ではどんな手術でも、術前から点滴による抗生剤が投与されるのを知っているから、かもしれません。 カテーテル治療でも、です。 ステント治療だけの場合、1回のセファメジンだけを投与していました。 皮膚から血管内にカテーテルを入れていくので、皮膚に多くいる、黄色ブドウ球菌が血管内に入る可能性を見越して(なんども消毒して清潔にするのですが)点滴していました。

医師それぞれに方法があると思います。 大きな病院にいても昔ながらの治療をする医師もいれば、その病院のレベレで治療する医師もいます。 ただ、大事なのは、先進国が後進国に、食料を分け与える活動ではダメで、井戸の掘り方を教えるほうが重要、というのと似ています。 医師も誰にも真似できない、その人だけの知識を取り入れる方法があるものです。 これがない人が本当にいるので恐ろしい。 最低限の知識は製薬会社の方から聞いた内容(結構重要ではあります)や、研究会、ネットの情報だけ、では寂しすぎます。

私は患者さんが学会に参加するのが良いと思っています。 医療をみる目が肥えると、医療レベルも上がると思うからです。

私が医者でなく患者側だとして、今の知識があるなら、学会にいくことでしょう。 日本の学会は海外に比べて10倍以上安いので。

私は留学先で、日本のホウレンソウは駄目だと言われたことが、かなりしっくりきました。 それまでも、なにがあってもまずは、上司に相談していたからです。 うざがられることもありましたが、そういった上司しかいなければ仕方ありません。 大概は信頼できる上司に相談してから、診療をしていました。

さて、最近、一個人として被害を被っているケースがありましたが、メモをとられていて証拠が残っているのに虚言をしていることが暴かれたこと、また相手側の会社が上司に相談なく、「嘘」をついていたケースがあり、問題となっていました。 その会社は多額の費用を被害を被った方に支払わなくてはいけないし、その会社の上司に相談をしなかった人は降格人事は免れないでしょう。 私は、相談をしなかった方の責任だと思いますし、ひいてはその会社の教育不足が原因なので、会社の責任となってしまいます。 個人が会社に被害をもたらし、足を引っ張る典型例ですね。 その被害が顧客にも被害を与えている最悪のパターンです。

私にはそういったことが考えられません。 まずは相談(カンファレンス)があり、治療方針を、皆で考えていた、また勝手な説明、相談のない説明はしないこと、を京都赤十字病院や徳島大学病院、四国こどもとおとなの医療センターで嫌という程学んで来たからです。 体に染み付いています。  なので、私はそういったことがされていない病院で働きたくない、と思っています。 なぜなら、他人のミスに巻き込まれるのが嫌だからです。

吉本興業の騒ぎも、ことの発端は、会社にまずは相談、連絡を入れなかったこと、が悪かったのではないか、と思います。 もちろん吉本興業の体質なども問題視されることになりましたが。 私は酒断ちをして(それまでも泥酔するまで飲むことはありませんでしたが)1年以上が断ちます。 飲むとその日は勉強がでいなくなるし、ノミュニケーションという言葉が大嫌いだからです。 酒の力で交渉を円滑にする、という考え方が間違っている、と思っています。 泥酔すると、「まぁいいか」となってしまったことも、今回の事件の一つの因子だと思っています。

診断がつき、いざ治療、処方をするとなると、現段階で最も良いとされる処方が、全国どこでも全く同じ処方になるべきです。 理想論に聞こえてしまうかもしれませんが、私は当たり前だと思い、日々研鑽しています。

独自の処方をしている場合や、その処方は現在はしてはいけないレベル、を見受けることがあります。

その医師のポリシーがある、また経験則があると思いますが、世界最高の処方が、どこでもされるべきだと私は考えています。 ※漢方薬でもそうです。

究極の最も良い処方が分かっていての処方が当然ですが、もちろん患者さんの具合にあわせて処方、はいうまでもありません。

「内科」を標榜するなら、なおさらです。 当院は循環器クリニックを専門としていますが、消化器内科、糖尿病内科、甲状腺治療・診断、腹痛など、ときには整形外科についても診ています。 かかりつけ医としては内科全般をみれないと、かかる意義がないと思っています。 高知県唯一の心臓リハビリテーション評議員医師としては、心臓リハビリ「だけ」のクリニックは現段階では、「内科」の標榜はできないと考えています。 学会のガイドラインを変えるべきだと主張していますが、通りません。 心臓リハビリをしているときは、医師ではなく、看護師か理学療法士のどちらか、またはどちらでも2人以上、その場にいなければなりません。 とすると、医師の解除をする看護師がいなくなり、また処置(採血)をする看護師がいなくなてってしまいます。 循環器疾患だけをみるなら、かえって違うクリニックをかかりつけ医にして、大きな病院に半年に一回かかる方がいい、と思います。 なので、当院では、循環器専門ですが、それだけではなく、幅広く「本当の意味での内科」として標榜しています。