最近、「アジルバ」は飲まない方がいいと週刊誌で読んだ、という患者様がいたり、「ミカルディス」はダメと、これまた週刊誌に載っていた、という患者様がいます。 間違いです。 誰がどこに書いたか、私は週刊誌は見ないので詳しくは分かりませんが、得体の知れない医師が言っているだけだと思っています。 皆さんも、「有名だから」「TVにでているから」「週刊誌にのっているから」で物事を信じてはいけないとアドバイスさせていただきます。 雑誌に載っている、またTVで見た、はその医師がきちんとした肩書きで、例えば大学病院の教授であったり、有名病院の医長などである場合のみ信用していいと思います。 発言、また書いた医師によってその内容を吟味することが大事な世の中になっていると思います。

情報過多な世の中で、ではなにを見たらいいのか、ということになりますが、タレント医師は勉強してません、研鑽してないことを専門として標榜する医師の言葉に重みはありません、楽な病院で救急医療や夜中に緊急で呼び出しをうけるようなことをしてこなかった医師がたくさんいますがそういった経験が薄い医師はたとえ60歳でも今時の研修医よりも知識も経験も少ないし古いし、薄いでしょう。 経歴を見た方がいいですね。

「アジルバ」問題ですが、私なりに論文を調べてみました。 何をもってアジルバがだめか? ひょっとすると、「アムロジン」という、血圧をさげることに特化した薬との降圧効果の一部分だけを取り出して、週刊誌に載せている可能性があります。 その論文の本当の趣旨は「アジルバ」がダメ、ということではなく、降圧はやはりアムロジンがまさっていた(これは当たり前のことです)が、その他のパラメーターはアジルバが優れていた、という比較の論文でした。 これだけではないかもしれませんが、そういった記事で、臓器保護作用のある、アジルバやミカルディスなど敬遠されるのは、本人にとって不利になると感じます。

RAS阻害薬という薬を腎機能に合わせて微量に調節することだけ、と今まではされていました。

今後は、心臓リハビリテーション(適切な有酸素運動)、尿酸を下げる薬のトピロリック、糖尿病の薬のSGLT-2阻害薬のいつくか(危ない薬(毒レベル)もありますので、注意が必要です。現在高知県ではシェアが6種類のうち3位(最近まで1位という最低レベルの県でした。世の中からなくなってもらいたい薬です))、高血圧の方には血圧をさげること(これは今までもずっと言われていたことです)、です。

また重症の心不全に関しては、「サムスカ 」という入院が(1泊でも可ですが、数日通院が必要です)必要な薬が、腎機能を悪くせず、また最近では、ループ利尿薬(ラシックスなど)だけよりも、腎機能が良くなるという論文もあります。

腎機能は、血液検査のCre(クレアチニン)と、その値と年齢などが加味される eGFR(ゴミを捨てる能力、と言い換えてもいいと思います)に加え、年齢、性別、体重から、医師が計算する、CCr(クレアチニンクリアンス)であらわせます。

薬によっては、CCrを計算しないと容量を調節しないといけない薬があるのですが、適切に投与がされていない場合があります。

 

自身で「楽」であると感じる運動は有酸素運動です。 また一般的に、「きつい」と感じる運動は無酸素運動です。 ギリギリのラインは 「ややきつい」と感じて終わる運動が、「有酸素運動」の限界値です。

有酸素運動をこえて、無酸素運動が加わってきます。 ウォーキングやジョギングは有酸素運動になりやすいのですが、徒競走や、筋肉トレーニングは無酸素運動になります。

心臓リハビリテーションでは、科学的にその地点を測定することが基本になっています

私は逆に1世なら大丈夫なのだろうか? と思うこともあります。 一時期、医者以外でも、芸能人も政治家も2世は駄目だ、と叩かれた時期がありましたが、最近はそうではないように感じます。

例えば、私の知り合いに、「人にペコペコするのが嫌だから医者になった」という人がいます。 「親が医者だから」よりもひどい理由だと感じました。 「学歴を自慢したいから」という人もいました。 「親が医者だから」にも2つの理由があります。 強烈な憧れがあり、使命感がある場合と、いやいやしたくもない仕事をする場合の2パターンです。 何事も初心が大事だと思っています。 「学歴」にこだわって医者になった人は最初は厳しい科で研鑽していましたが、突然医師免許を持っていれば誰でもできる仕事に鞍替えしています。 また、ペコペコするのが嫌、手に職を持ちたい、首にはならない、とりあえず食いっぱぐれない、どれも立派とは言えない理由ですが、人間は弱い生き物なので、多少はそういう部分もあってもいいのではないか、と思いますが、目指す目標が高くない場合、選ぶ科も楽な科を選ぶ人が多いように思います。 そういった医師が都会に溢れて、地方には少ないのが問題なのだと思います。 私は、強烈な憧れがあり、「人を助ける」ということが根底にあるので、初心に帰った時に、自分がぶれにくいのかな、と思うことがあります。

もちろん、1世が悪いわけではありません。 ただ、2世の場合も1世も総合すると、医者になってからは、同じだな、と最近思います。 初心がどうか、これが大事だと思います。

英文で論文にしたことを書きますが、他の地域とちがい、肺炎球菌が原因の気管支炎にジスロマック、クラビット、トスキサシンは効果が見込めません。 また、大腸菌が原因の膀胱炎(尿路感染症)に対してクラビットは効果が期待できません。

よって、肺炎にはペニシリン系かセフェム系、異型肺炎なども考えられるならグレース・ビット、ジェニナックなどがいいでしょう。 尿路感染症に関しては、キノロン系以外なら、バクタ、ペニシリン・セフェム系が効果があります。スオードは南国町や岡豊地区の人では効果がない人がいるので処方しにくいということもわかっています。 論文以外でも調べていて、薬の種類が一宮地域では、上記の薬剤が非常に多く出荷されている(使われている)ということも裏をとっています。

こういったことがかかりつけ医では非常に大事だと思っています。 住んでいる地域、年齢などで、抗生剤を処方するときに、初診の方でも「効果が期待できず、副作用だけがでる」 ということがないように処方できることは、私が開業して感じたことですが、考えて見たら当たり前のことですよね。 とりあえず、日本ではこういった論文は非常に珍しく、四国では初、ということもわかっています。