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入院の厚い壁

私が徳島大学病院や四国こどもとおとなの医療センターで勤務しているときは、救急外来に受診された方を入院にせずに、帰宅させた場合は、必ず理由が必要でした。 救急外来に来るほどですので、帰宅させていいことはありません。 患者さんが拒否した場合や、明らかにコンビニ受診の感冒などは、患者さんも入院したくないのでいいと思いますが、基本は入院を念頭におきます。 それが上の先生の教えでした。 理由もなく入院にしなかった医師は週に一回のカンファレンス(話し合い)っで、こっぴどく怒られていました。 私も怒られて当然だと思っていました。

医師の中には、最終拠点病院なのに、「自分の入院患者が増えるから」という理由だけで、入院希望者を断る医師がいました。

高齢者の気管支炎に対して、入院が必要だと思いますが、私が大病院の外来や日勤の救急当番、夜間の当直や、当番をしていたら必ず入院としますが、通常はそうでもありません。 実際に集中治療室の患者さんが私の担当だけ、というときもありました。 私は医師の2、3年目を父親の診療所で勤務していましたので、如何に開業医の医師が入院が必要だけども断られるので病院探しをする大変さを知っていました。 それに加えて徳島大学の医局の方針が全く同じだった、というだけです。

救急病院で、急変の恐れがある人のために、ベッドを空けておく、また医師の負担を考えて、帰す、という考えも一理あると思いますが、百理はないと思います。
これはあくまで私見です。 自分がみれる自身がなかったり、専門外だから、という理由もあるのだと思います。 私は専門外でも、専門医と一緒に見ていました。 そういったことをしないと「内科」を標榜してはいけないと思います、開業するときに。