依頼内容は、主に血圧治療についてのことのはずでしたので、私も原稿を用意していたのですが、インタヴュワーは私の「いつ開業しても良いように逆算して仕事をしていた」という台詞に興味をしめしたようで、話は脱線気味でした笑
循環器内科にも専門があり、自分の持てる能力をどこに振り分けるか、という話や、その能力の総合値は一つのことをやり続ければ、違う専門についても知識や振り分ける最大の能力値があがること、また異なった科に振り分ける時は能力値が上がる、という漫画を例えにした話も雑誌の記者には良く分かってもらえたと思います。 大きな病院でサボろうと思えば実はサボれます。 しかし、開業を逆算した場合、胃カメラ(大腸カメラ)や腹部エコー、甲状腺エコー、頸動脈エコー、CTの読影技術は必要ですし、心臓リハビリテーション(心リハ)をするには重症例を経験しないと、「ドラゴンクエストで強い敵を倒さないと経験値は上がらない。 スライムばかりを相手にしても、決して到達出来ないレベルがある」という話も興味を持っていただきました。
血液内科・消化器内科・呼吸器内科の腫瘍を抗がん剤で治療し、デノシンという特殊な薬剤も何度も使用経験があり、気管支鏡で吸痰し、肺膿瘍・脾膿瘍(胸に心臓治療用のカテーテルを穿刺して治療しました)の治療、肥厚性硬膜炎による髄膜炎の治療、ネフローゼ症候群の治療をしていた循環器内科医でしたが、それらを「循環器内科」を同時に治療・経験する度に、循環器治療の幅がひろがって行くことが分かりました。
それらの経験が、基礎研究への興味となり、米国のフィラデルフィアに留学となったわけです。 開業後も論文を書き続けていました。 医者になれば、楽出来るのかな? と思っている昔の自分に言いたいのですが、医者になると、より勉強しないといけません。 もっと言うと、医学生の頃から勉強していないと駄目です。 医師になってから、自分を誤摩化すような行為(とくに私が苦労した心リハは奥が深く、経験がないまま、とはいわず、「専門で開業しました」、はサボった証拠ですね。病院時代からしている医師はサボっていません。他にすることがあるなか心リハの勉強をしているからです)は、サボった医師の得意技だと思っています。

この会は呼吸器と循環器(心臓外科)のスペシャリストの先生が毎年きて講演をしてくださる会で、非常に勉強になるため必ず出席して勉強するようにしています。

講演会のあと、講師を務められた京都大学の心臓血管外科の先生を囲む会に誘っていただき、高知大学附属病院の心臓血管外科教授、近森病院の副院長先生方や心臓血管外科の先生、高知赤十字病院の循環器内科部長の先生と一緒に食事をする機会を頂きました。 講演会では聞けないような内容は、非常に私の財産になりました。 こういった素晴らしい先生方との「雑談」を通しての医療の話ほど、日常診療に大事なことはないとすら思っています。
今後、循環器内科の診察や、心エコー検査、心臓リハビリテーションを行って行く上で、私の中では一つ階段を上れたと思えた素晴らしい会でした。

東京で、糖尿病フォーラムがあり、参加してきました。 ちなみに、最近は飛行機内でPCをしていても注意されることがないことに気づきました。

最新の知見を知ると同時に、論文の羅列を話す先生もおられましたが、実臨床はしていないのだな、と感じることも多い会でした。 私が疑問に思っている、論文(実はEditor to letterといって、論文ではないのですが)をスライドにのせて、「この薬は筋力がUPすると報告されています、と言っていましたが、違和感を感じた聴講者も多かったと思います。

筋力は、成長ホルモン、テストステロンという年齢とともに少なくなって行く2つの要因と、アミノ酸の摂取と運動という、いつからでも介入できる合計4つで増強します。 単に、糖尿病の薬を飲んだだけではUPすることはないと思いますし、その筆者も原因が不明で、糖尿が改善されたので、「行動変容」を来たし、生活の中に運動することや食事が蛋白質中心になった可能性がある、と書かれています。 つまり、スライドで話した内容は「過剰広告」となると思います。 これを信じた医師が、各県に戻り、「この薬は筋力も増やすかも知れないよ」と患者さんに話すことは非常に怖い、と思った次第でした。
医師になってから、数年はそのようなことが私にもあったのですが、私は、循環器内科と一般内科に加え、「臨床研究部」に現:四国こどもとおとなの医療センターにセンター長と2人ですが、配属されていたため、論文を書いたり、読んだり、難解な統計学以外などは独学で学んだので、「デビルズ・アイ」といって、「騙されないぞ」という気持ちで論文を読むようにしています。 今でも、自分がしている治療が本当に正しいのか、そういう心構えで、日々精進していく所存です。

近年、総合医、というものが重要視されています。 TVなどでもおなじみですが、どうもTVのなかの総合医の先生方の専門は、感染症であったり、膠原病(関節リウマチなどです)であったりと、少し特殊な疾患を扱う先生方が、TV向けの難しい疾患を解説しているように感じます。
私の中での、総合医、はもちろん何かの専門はもちつつ、何か異常があれば、大きな病院の専門医に紹介できること、だと思っています。
私の専門は循環器内科、とくに心臓超音波検査と心臓リハビリテーションですが、総合医を目指して修行してきました。
大きな病院の専門外来もしていましたが、その経験からすると、総合医は「内科」を標榜している、開業医となると思いますし、それが私どもの使命だと思って毎日修行しています。
※ちなみに、総合病院の「総合内科」は、①原因不明の疾患をみたりすることが多く、また②各専門医が毎日持ち回りで一般内科として診療にあたることもあります。 開業医では③専門をもち、一般内科を診て、原因不明な疾患については大きな病院に紹介する。 もしくは④専門をもち、内科は専門の内科が主である、 の4パターンが「総合医」だと思いますが、④は総合医ではありませんね。 私は香川で①と②を担当しており、血液内科疾患まで治療していました。 そういった経験から、一町医者となっても、専門は磨きつつ、③の総合医としても地域の方の健康に寄与したいと思っています。

当院の駐車場は、昼間は当院に通院する患者様、診察時間外は祭日も含め、夜間も医療廃棄物やゴミ収集車の移動、祭日は機材の搬入などに利用することがあり、基本的に私有地です。
私が遅くまで仕事をしていて、無断駐車が3台あり、車が出れなくなりそうだったこと、また私を含め職員も不法駐車のため迷惑しています。

私がチェーンをしない理由は、交通量の多さがあり、対向車を避けるために当院の敷地を利用したり、歩行者が安全なことがあるためしなかったのですが、同じ車が何度も無断駐車し、仕事に差し支えがでるようでは、チェーンをするしかないと思っています。 注意すると「だったらチェーンをしろ」と、無断駐車した方に言われることもありました。 その人のモラルも治さないといけないな、と感じた次第でした。

チェーンをした場合は、無断駐車をした場合は、止めた車が出られない、などがありえることもあります。 また、違法駐車になり、簡単にいうと、他人の庭に車をとめた、ということになるので、罰せられる確率が高くなります。

開業して、半年以上が経ちましたが、一部のモラルのない方の性で、無駄な時間を費やすのは、社会的、警察に通報することも含め時間の無駄であり、回り回って、通院している患者様のためにもならないと感じるこのごろです。

一宮きずなクリニックの駐車場は、診療時間内は通院している患者さんのため、診療時間外は駐車禁止です。