現在、論文にして「impress状態」(掲載が決まったがまだ学会誌に載ってないもの)になった私の論文を紹介します。

今まで、がん検診をしてこずに、心臓病にかかり(大きな病院に救急搬送されたり、徐々に心臓に負担がかかり心不全になった人や、心臓の手術をされた方などです)、心臓リハビリテーションに参加された患者さんのうち、5年間の間に悪性腫瘍が見つかった人は実に、約7%でした。 がん検診(検査)を行っていない人はもちろん0%なので、検査を行っている人では、約22%でした。 これには理由があり、心疾患を持つ人は、糖尿病の気があったり、実際に糖尿病の方が多く、糖尿病の気がある方は約35%に跳ね上がります。
つまり、心臓のことばかり気になってしまい、がん検査をうけないと、早期でみつかる癌を、放置する結果となる、世界初の論文となっています。
心臓リハビリテーションをするなら、「落とし穴」がある、と言い続けていますが、そのうちの一つが上記の内容です。 「心リハは癌の可能性も少なくなるし、死亡率もさげますよ」という古い有名な論文は、やはり循環器医が書いているので、癌のことなど触れていません。
癌検診をうけない、そういう信念を持っている方を否定する訳ではありません。
ただ、癌について、話すらせず、「心リハ」だけを押し進める循環器クリニックは0点だと思っています(データが実証しています)

連休はどう過ごされましたか? 連休明けも、暑く、そして時に激しい雨だったりと、過ごしにくい日々が続いています。

私はクリニックが休診している間はずっとクリニック内で、自分が講演する内容のスライドを作り、論文をよみ、間違いが無いか吟味し、自身の新しい考え方や、聴衆される方が飽きないような工夫も施していました。 お墓参りもせず、ずっと机(パソコン)にしがみついていました。 ご先祖様には申し訳ないと思う次第でした。

さて、健診結果が悪かったといって、その結果を持ってきてくださる患者様がおられ、結果をみてみると、「心肥大あり」と書いていますが、「心電図は異常なし」と書かれています。 ここまで読んで、「書いた医師が勘違いをしているな」と思われる方は相当の医療通です。 心肥大は「心電図」か「心エコー検査」でしか判断できないはずだからです。 一般的な健診では心エコーはされていませんし、レントゲンで分かるのは「心拡大」だけです。 つまりレントゲンと心電図を組み合わせて、「心拡大」+「心肥大』はありえるのですが、心電図が正常な心肥大はありえません。 ひょっとすると、患者さんを左側臥位(左側を下にして寝てもらう)にして、聴診器でIV音を聴いたか、心尖拍動を二峰性にふれているなら話は別ですが… そんな記載も無く、身体所見は「特記すべき事項なし」でした。

レントゲンでは、どこからどこまでが、心臓の筋肉部分で、内腔の血液部分との差が分からないので、筋肉が肥大しているかどうかは分からないのです。 ちなみに(造影剤を使わない普通の)CT検査でも貧血が無い限りなかなか分かりません。 CT検査で、心筋部分と血液部分が分かった場合は、「貧血あり」と判断出来ます。 これは私が放射線科で1年間研鑽を受けて理窟も教えてもらったのでそういうことが言えます。
間違った健診結果だったとしても、「心肥大」「心拡大」が書かれた場合は、私などの超音波専門医が直接心エコーをし、原因をつきとめ、治療が必要かどうか、経過観察で良いのかどうかを判断します。
以前、「循環器クリニックのキモは、心エコーは専門かどうか」と書いたのはそういった意味もあります。
大きな病院(私の場合は、現:四国こどもとおとなの医療センター)で、最終的なチェックを行っていたような専門性がないと、同じお金を出して検査をしても、悪い言い方ですが「いい加減」な心エコー検査を行われる可能性が高い、と思います。 自戒の念を込めて、来月、心エコーの講演会を高松で行います。 開業医こそ、本でみるだけ、ではなく、講演会での聴講はもちろん、自分から情報を発信できるようにならないとレベルはどんどん下がっていくことに繋がると思い、連休は連休とならなかったわけです。
※しかし、人の命を預かる医師が、普通の企業人と同じ休みを取ることは、私の中ではありえない、と思っています。 私と同年代の医師は、中・大病院で夜も寝ずに診療しています。 それに比べれば、私の仕事量は足りませんし、緊急性を要することもありません。 医師という仕事は、いつになってもサボった時点で駄目な職人芸です。 サボった医師は、だいたい分かります。 なので、そういう医師への紹介は私はしませんでしたし、今も、大きな病院でも、「ちゃんとした」病院を選んで紹介しています。

今日は花火大会ですね。 私もここ数日は診療後も、仕事や勉強会の講演の準備で自宅に帰れてない日が続いていましたので、本日は花火を楽しみたいと思っています。
当院は、8/11から8/15まで休診とさせていただきます。 ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、ご理解の程、よろしくお願い申し上げます。
通院していただいている患者様については、休診中に急変しないような処方、説明をさせてもらっているつもりです。 しかしもし何か体に不調を感じたら、我慢せずに救急病院の救急外来に受診するようにお願い申し上げます。

明日、8/10は診療をしています。 不安がある方は受診をされてください。 昨日(8/8)に受診された方で、お盆休みに一人暮らしということもあり、希望もあり入院を勧め、関連の福田心臓・消化器内科に入院となった方が2名いました。
こういったことも当院では出来るので、相談があれば言ってください。

私は「福田心臓・消化器内科」で、心臓リハビリテーションや、心エコーの検査、また「一宮きずなクリニック」から入院している患者さんの様子を見に来ています。 金曜日の午後は、一宮きずなクリニックでは、高知大学の循環器内科から医師が来て診察に当たっています。
同じグループの診療所であり、同じ社会福祉法人「秦ダイヤライフ」も、理事長は福田心臓・消化器内科の理事長(私の父親になります)が務め、私も理事を務めています。
秦ダイヤライフには数多くの施設があり、今後もたくさんの方の利用が予想されています。 一宮きずなクリニックに通院されている方は、施設への入居に関しては、お体の状態などの歴史を診てきているので、よりスムースに話が通りやすいと思います。
どういった施設が自分、もしくはご家族にあっているのか、クリニックに来ていただければ私からの説明や、ケアマネージャーや相談員の方を引き合わせるので、何でも相談してください。

色んな方の縁があって、取材に東京から来ていただき、話した内容が記事になりました。 このような機会をいただけたことに感謝致します。
当院に、記事の内容は置いて、私の診療スタンスを知ってもらおうと思います。
こういった取材をうけるにあたり、自分の医療に対する想いや、使命感、などが確認でき、そういった意味でも取材を受けて良かったと思いました。

香川の医療センターの臨床第一線でやっていた時と、一町医者となった今では、することに大きな違いはあるものの、それぞれの役割があると思います。
私に関わった患者様が、循環器はもちろん、他の疾患でも、健康寿命が伸びるようにすることが、私の役割だと思っています。
今後とも、一宮きずなクリニックは、そういったスタンスで患者様の治療を行っていきたいと思います。 今かかっておられる方、今後受診される方、 皆様よろしくお願い致します。